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叩く人
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「今だ!」
俺の声をきっかけに、物陰から男達が飛び出し、今、扉をノックした奴に飛びかかった。
そいつは反撃すら出来ず、簡単にノックアウトされた。
「ようやく捕まえたぜ!」
「一体、どんな奴なんだ!?」
目深にかぶったフードをめくると、見たこともないような顔が現れた。
「う、うわっ!」
皆、目を見開き、何も言えないでいた。
なぜなら、そこに倒れていたものは異常に頭が大きく、灰色の皮膚をして、閉じられた瞳は顔の面積の半分はありそうだったからだ。
「う、宇宙人だ!」
皆は、悲鳴をあげ、蜘蛛の子を散らすように方々に走り去った。
俺は、ゆっくりと個室から出て…
そいつの傍で途方に暮れた。
*
それは1ヶ月程、過去のことだった。
俺の家は駅から20分弱かかる。
家までの間にはコンビニもない。
ある日の帰り道、俺の腹は急にさしこんだ。
俺は、公園のトイレに駆け込んだ。
そんな時、扉をノックする者がいたのだ。
無視していたが、ノックはしつこい。
こっちは今、大変な状況だというのに、本当に腹が立つ。
ようやく出すものを出してから扉を開けるとそこには誰もいなかった。
それから数日後、近くに住む友人にたまたまその時の話をしたら、友人も最近全く同じ体験をしたという。
さらに数日後、その友人の友人がまた同じ体験をしたというのだ。
「誰だかわからないが、本当に迷惑な奴だ!」
「なぁ、みんなでそいつを捕まえないか?」
「そうだな!多少、痛い目にあわせてやらなきゃな!」
話はとんとん拍子に決まった。
「いいな?ノックの音がしたら、俺が大声で叫ぶから、そしたら、みんなでそいつをフルボッコだ!」
「おーっ!」
そして、俺たちは計画を見事に遂行した。
いとも簡単に犯人を捕えたのだ。
ただ、ノックをする犯人が宇宙人だったことは想定外だった。
俺は、しばらくその場に立ち尽くしていたが、俺には宇宙人をどうすれば良いのかわからない。
「ま、待ってくれよ~!」
結局、俺もその場から駆け出した。
宇宙人をそこに残したまま…
その後、宇宙人がどうなったのか…
そして、なぜ宇宙人がトイレのドアをノックしたのかは、誰も知らない……
俺の声をきっかけに、物陰から男達が飛び出し、今、扉をノックした奴に飛びかかった。
そいつは反撃すら出来ず、簡単にノックアウトされた。
「ようやく捕まえたぜ!」
「一体、どんな奴なんだ!?」
目深にかぶったフードをめくると、見たこともないような顔が現れた。
「う、うわっ!」
皆、目を見開き、何も言えないでいた。
なぜなら、そこに倒れていたものは異常に頭が大きく、灰色の皮膚をして、閉じられた瞳は顔の面積の半分はありそうだったからだ。
「う、宇宙人だ!」
皆は、悲鳴をあげ、蜘蛛の子を散らすように方々に走り去った。
俺は、ゆっくりと個室から出て…
そいつの傍で途方に暮れた。
*
それは1ヶ月程、過去のことだった。
俺の家は駅から20分弱かかる。
家までの間にはコンビニもない。
ある日の帰り道、俺の腹は急にさしこんだ。
俺は、公園のトイレに駆け込んだ。
そんな時、扉をノックする者がいたのだ。
無視していたが、ノックはしつこい。
こっちは今、大変な状況だというのに、本当に腹が立つ。
ようやく出すものを出してから扉を開けるとそこには誰もいなかった。
それから数日後、近くに住む友人にたまたまその時の話をしたら、友人も最近全く同じ体験をしたという。
さらに数日後、その友人の友人がまた同じ体験をしたというのだ。
「誰だかわからないが、本当に迷惑な奴だ!」
「なぁ、みんなでそいつを捕まえないか?」
「そうだな!多少、痛い目にあわせてやらなきゃな!」
話はとんとん拍子に決まった。
「いいな?ノックの音がしたら、俺が大声で叫ぶから、そしたら、みんなでそいつをフルボッコだ!」
「おーっ!」
そして、俺たちは計画を見事に遂行した。
いとも簡単に犯人を捕えたのだ。
ただ、ノックをする犯人が宇宙人だったことは想定外だった。
俺は、しばらくその場に立ち尽くしていたが、俺には宇宙人をどうすれば良いのかわからない。
「ま、待ってくれよ~!」
結局、俺もその場から駆け出した。
宇宙人をそこに残したまま…
その後、宇宙人がどうなったのか…
そして、なぜ宇宙人がトイレのドアをノックしたのかは、誰も知らない……
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