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 「う……」



 『キガツキマシタカ?』

キャプテンに声をかけたのは、医療用ロボットだった。



 「ここは?」

 『イリョウヨウこんてなデス。』

 「一体、どうなったんだ?
あ…あの時…」

 『フネハツイラクシマシタ。』

 医療用ロボットは、船が墜落して木端微塵に破壊され、その時の衝撃で大半の乗務員が死亡したことを淡々と告げた。


 「生存者はどのくらいいるんだ?」

 『ダンセイ2メイ、ジョセイガ4メイデス。』

 「なんと…800名以上いた者がたったそれだけに……
そ、それで、星には連絡は付けたのか?」

 『ツウシンキキハ、スベテコワレタタメ、ソレハデキマセン。』

 「そうか…」

キャプテンはそう言って、大きな目をそっと閉じた。


 本来ならば立ち寄る予定ではなかった「地球」という星。
エンジンの不調のため、一旦ワープ状態から抜け、たまたま近くにあったこの星に立ち寄った。
しかし、不運なことにこの星には多くの生命体が住みついていた。
そういう星に、無暗に姿を現すのは良くない。
 立ち並ぶ建造物から推測しても、その星の生命体は低い知性の者達だと思われた。
そういう者達の前に、母船を見せつけてしまうと住民達がどんなパニックを起こすかわからない。
だから、出来るだけ人間の少ない着陸場所を探しているうちに、事故は起きてしまったのだ。



 (きっと、故郷の者達が探し出してくれる…
それまで、なんとかここで生き抜くしかないな。)
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