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「おい。」
(……え?)
声を掛けられた気がして、重い瞼を必死で開いた。
私の目に映ったのは…天使?
あれ?おかしいな。
白い翼もないし、輪っかも付いてない。
それに…おばあさん?
「随分と弱っとるようじゃな。」
「え?」
「どうしたもんか。」
おばあさんは、顎に手をあて、悩んでるみたい。
「仕方ないのう。」
「えっと……」
「さぁ、行くぞ。」
おばあさんの細い手が差し伸べられる。
私は反射的に手を伸ばした。
手と手が触れた瞬間…
周りの景色が一変した。
「えっ!?」
そこは、部屋の中だった。
「さぁ、そこへ。」
おばあさんは、ベッドを指し示した。
私は倒れるように、ベッドに身を横たえた。
「こりゃあ、思ったより弱っとるな。待っとれ。」
おばあさんは部屋から出ていった。
一体、何が起きているのだろう?
そもそも、これって現実?
それとも幻?
私、もしかして、死んだか死にかけてて、幻を見てるのかなぁ?
まとまらない意識の中で、私は、ぼんやりと考えていた。
きっと、幻だ。
ここは、部屋みたいに見えるけど、本当は森なんだ。
大丈夫…じきに全てが終わるから。
私はゆっくりと目を閉じた。
「おい。」
(……え?)
声を掛けられた気がして、重い瞼を必死で開いた。
私の目に映ったのは…天使?
あれ?おかしいな。
白い翼もないし、輪っかも付いてない。
それに…おばあさん?
「随分と弱っとるようじゃな。」
「え?」
「どうしたもんか。」
おばあさんは、顎に手をあて、悩んでるみたい。
「仕方ないのう。」
「えっと……」
「さぁ、行くぞ。」
おばあさんの細い手が差し伸べられる。
私は反射的に手を伸ばした。
手と手が触れた瞬間…
周りの景色が一変した。
「えっ!?」
そこは、部屋の中だった。
「さぁ、そこへ。」
おばあさんは、ベッドを指し示した。
私は倒れるように、ベッドに身を横たえた。
「こりゃあ、思ったより弱っとるな。待っとれ。」
おばあさんは部屋から出ていった。
一体、何が起きているのだろう?
そもそも、これって現実?
それとも幻?
私、もしかして、死んだか死にかけてて、幻を見てるのかなぁ?
まとまらない意識の中で、私は、ぼんやりと考えていた。
きっと、幻だ。
ここは、部屋みたいに見えるけど、本当は森なんだ。
大丈夫…じきに全てが終わるから。
私はゆっくりと目を閉じた。
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