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恋
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「はぁぁぁーーーーー……」
ジュリアンは、窓辺に腰掛け、夜空に浮かぶ月を見上げて大きな溜め息を吐く。
『……いいかげんにしないか。
おまえは、溜め息を吐くと幸せが逃げていくという言い伝えを知らんのか?』
「えっ!
本当なのか!
溜め息吐いたら幸せが逃げていくのか?」
『さっきからもう11個の幸せが逃げて行った…』
「じゅ、11個って…気が付いてるのならもっと早くに注意しろよ!!
……あ~、えらいことした…11個も幸せ逃がしちまった…」
そう言った途端、ジュリアンの口からさらなる溜め息が漏れた。
『……12個目だな…』
「え…?
あ……あー!畜生ーーーー!」
悔しそうに頭をかきむしるジュリアンを見て、エレスは小さく肩をすくめる。
『今日はもう休んだらどうなんだ?』
「眠れないからこうやって起きてんだろ!」
『……ロナウドに言われたことを考えていたのか?』
「て…てめぇ!ま、また盗み聞きしてやがったな!」
怒鳴るジュリアンの顔がどんどん赤く染まっていく。
『あぁ、情けない…
そんなことくらいで、そんなに赤くなるとは…おまえはそこらへんの子供よりも純情だな…
……そうか、おまえ…本当にイヴのことが…』
「あぁぁぁぁーーー!言うな、言うな、言うな!!
それ以上言ったら、おまえを元の場所に埋めてやるぞ!!
脅しなんかじゃないぞ!
俺は本気だからな!!」
エレスは、興奮するジュリアンを見ながら、呆れたように首を振る。
『こいつは重症だ…』
それだけ言い残すと、エレスはその場から姿を消した。
「うるせぇ!!」
(く、くそっ!あの石野郎…くだらないこと言いやがって…)
エレスに言われた一言が、ジュリアンの混乱した心を余計にかき乱した。
今までまともに考えたこともなかった「結婚」という言葉がジュリアンの頭の中をぐるぐると飛び回る。
「どうすりゃ良いんだ……」
切ない視線で月を見上げたジュリアンの口から、13回目の溜め息が漏れた。
「はぁぁぁーーーーー……」
ジュリアンは、窓辺に腰掛け、夜空に浮かぶ月を見上げて大きな溜め息を吐く。
『……いいかげんにしないか。
おまえは、溜め息を吐くと幸せが逃げていくという言い伝えを知らんのか?』
「えっ!
本当なのか!
溜め息吐いたら幸せが逃げていくのか?」
『さっきからもう11個の幸せが逃げて行った…』
「じゅ、11個って…気が付いてるのならもっと早くに注意しろよ!!
……あ~、えらいことした…11個も幸せ逃がしちまった…」
そう言った途端、ジュリアンの口からさらなる溜め息が漏れた。
『……12個目だな…』
「え…?
あ……あー!畜生ーーーー!」
悔しそうに頭をかきむしるジュリアンを見て、エレスは小さく肩をすくめる。
『今日はもう休んだらどうなんだ?』
「眠れないからこうやって起きてんだろ!」
『……ロナウドに言われたことを考えていたのか?』
「て…てめぇ!ま、また盗み聞きしてやがったな!」
怒鳴るジュリアンの顔がどんどん赤く染まっていく。
『あぁ、情けない…
そんなことくらいで、そんなに赤くなるとは…おまえはそこらへんの子供よりも純情だな…
……そうか、おまえ…本当にイヴのことが…』
「あぁぁぁぁーーー!言うな、言うな、言うな!!
それ以上言ったら、おまえを元の場所に埋めてやるぞ!!
脅しなんかじゃないぞ!
俺は本気だからな!!」
エレスは、興奮するジュリアンを見ながら、呆れたように首を振る。
『こいつは重症だ…』
それだけ言い残すと、エレスはその場から姿を消した。
「うるせぇ!!」
(く、くそっ!あの石野郎…くだらないこと言いやがって…)
エレスに言われた一言が、ジュリアンの混乱した心を余計にかき乱した。
今までまともに考えたこともなかった「結婚」という言葉がジュリアンの頭の中をぐるぐると飛び回る。
「どうすりゃ良いんだ……」
切ない視線で月を見上げたジュリアンの口から、13回目の溜め息が漏れた。
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