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本編
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*
「寒くないかい?」
「大丈夫よ、ありがとう、ダニエル。」
流れ星の欠片は、すごい効き目を発揮した。
サーシャの容態が回復したんだ。
その回復力は医師が驚く程で、今ではもう寝ていることも無くなった。
来月には、僕とサーシャは結婚する。
こんな日が来ることを、あの頃の僕は考えられなかった。
とても幸せだ。
ただ、ひとつ…
ロジャーのことだけが、気になっていた。
ロジャーのことは、サーシャにも話していない。
話したところで、とても信じてはもらえないだろうから。
「もうすぐ、ウェディングドレスが出来上がるのよ。」
「そう、それはたのし…」
「……どうしたの?」
「今、何か声が…」
僕は声のする方に歩いた。
「何があるの?」
「静かに…」
確かに聞こえた。
小さな声が…
しばらく歩いた茂みの影に、僕は声の主をみつけた。
「……ロジャー……」
そこにいたのは、真っ黒な小さな子猫だった。
僕は、黒猫をそっと抱き上げた。
「……来てくれたんだね。
今度はもっと長い間、一緒に暮らそう。」
「まぁ、賢そうな猫ね。」
「……ロジャーっていうんだ。」
「えっ!もう名前まで決めたの?」
僕は黙って頷いた。
Fin.
「寒くないかい?」
「大丈夫よ、ありがとう、ダニエル。」
流れ星の欠片は、すごい効き目を発揮した。
サーシャの容態が回復したんだ。
その回復力は医師が驚く程で、今ではもう寝ていることも無くなった。
来月には、僕とサーシャは結婚する。
こんな日が来ることを、あの頃の僕は考えられなかった。
とても幸せだ。
ただ、ひとつ…
ロジャーのことだけが、気になっていた。
ロジャーのことは、サーシャにも話していない。
話したところで、とても信じてはもらえないだろうから。
「もうすぐ、ウェディングドレスが出来上がるのよ。」
「そう、それはたのし…」
「……どうしたの?」
「今、何か声が…」
僕は声のする方に歩いた。
「何があるの?」
「静かに…」
確かに聞こえた。
小さな声が…
しばらく歩いた茂みの影に、僕は声の主をみつけた。
「……ロジャー……」
そこにいたのは、真っ黒な小さな子猫だった。
僕は、黒猫をそっと抱き上げた。
「……来てくれたんだね。
今度はもっと長い間、一緒に暮らそう。」
「まぁ、賢そうな猫ね。」
「……ロジャーっていうんだ。」
「えっ!もう名前まで決めたの?」
僕は黙って頷いた。
Fin.
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