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本編
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「どうもありがとうございました。」
「またいつでも来て下さいね。」
ロイドの屋敷を後にして歩いていると、どこからともなくロジャーが現れた。
「遅くなって済まなかった。」
『……浮かない顔だな。』
「だいたいわかってるんだろう?
流れ星は、見ることは出来てもそれだけらしい。
ほとんどの流れ星は、大気中で燃え尽きてしまうらしいんだ。」
『……これからどうするつもりだ?』
「正直言って悩んでる。
でも、やっぱり無理な話だったんだ。
諦めて、故郷に帰るしかないだろうな。」
そうだ。そうするしかない。
これ以上、無駄な時間を費やしても何にもならない。
「お腹が減っただろう?
宿屋で何か食べよう。」
食欲は全くなかったが、ロジャーはきっとお腹を減らしているはずだ。
『本当にそれで良いのか?
後悔しないのか?』
「……僕にもよくわからない。
だけど、可能性のないものを探し続けても、意味は無いんじゃないだろうか?
僕だって本当は諦めたくない。
でも、学者がないといってるんだ。仕方ないじゃないか。」
ロジャーは、僕を見上げ、何か言いたげな顔をしていた。
「どうもありがとうございました。」
「またいつでも来て下さいね。」
ロイドの屋敷を後にして歩いていると、どこからともなくロジャーが現れた。
「遅くなって済まなかった。」
『……浮かない顔だな。』
「だいたいわかってるんだろう?
流れ星は、見ることは出来てもそれだけらしい。
ほとんどの流れ星は、大気中で燃え尽きてしまうらしいんだ。」
『……これからどうするつもりだ?』
「正直言って悩んでる。
でも、やっぱり無理な話だったんだ。
諦めて、故郷に帰るしかないだろうな。」
そうだ。そうするしかない。
これ以上、無駄な時間を費やしても何にもならない。
「お腹が減っただろう?
宿屋で何か食べよう。」
食欲は全くなかったが、ロジャーはきっとお腹を減らしているはずだ。
『本当にそれで良いのか?
後悔しないのか?』
「……僕にもよくわからない。
だけど、可能性のないものを探し続けても、意味は無いんじゃないだろうか?
僕だって本当は諦めたくない。
でも、学者がないといってるんだ。仕方ないじゃないか。」
ロジャーは、僕を見上げ、何か言いたげな顔をしていた。
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