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本編

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「ロイドさん、さっきの話ですが…流れ星が地表に着く確率は、そんなに低いのですか?」

「はい、滅多にありません。
ですが、全くないというわけでもありません。
ごくたまにですが、地表に着くこともあります。」

「それで…流れ星が地表に着く日や場所はわかるのですか?」

「それはわかりません。
どんな学者にも、きっとわからないと思います。」

「……そうですか。」



やはり、どう頑張っても望みはないようだ。
これからどうしよう?
僕は、行き先をすっかり見失ってしまった。



「ここから、東に向かうと、カナルという山間の小さな町があります。
そこには拓けた丘があり、星の観測にはとても良い場所なんですよ。」

「そうなんですね。」

彼のその話は左耳から右耳へ、通り抜けた。
何も僕は星が好きなわけでも、星を見たいわけでもない。
流れ星の欠片を手に入れる可能性がないのなら、一刻も早くサーシャの元へ帰るべきでは無いだろうか?
そして、彼女の傍にいてあげた方が良いのではないだろうか?
僕がいても何もしてあげられないけれど…
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