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『おはよう!今日も頑張って行こう!』
いつも通りのLINE。
昨日あんなことがあったのに。
私も一応、差し障りのない返信をする。
『週末はどうする?』
いつもは金曜日の晩に会ってどちらかの家に泊まって、土日はどこかに遊びに行ってた。
『私の家で鍋でもしようか?』
そこではっきり別れることを話す。
別れ話の後、泣かずに家まで帰るのが無理そうだから、うちに来てもらうことにした。
金曜日はすぐにやって来た。
仕事の帰り、スーパーに寄って具材を買った。
鍋は具材を切るだけだから、簡単だ。
ちょうど鍋の準備が出来た頃、リュウがやって来た。
「わ、カニ買ったんだね。」
「まぁね。」
最後だから、はり込んだんだよ。
リュウはカニが好きだから。
「乾杯!」
いつものようにビールで乾杯する。
そう、丸っきりいつも通り。
今日でお別れなのに。
そんなことを思ったら泣きそうになってくる。
「もう煮えてるんじゃない?」
「そうだね。」
平静を装って鍋をつついて…
「俺……別れないよ。」
「え?」
急な言葉に心臓が飛び跳ねる。
「真紀が考えてる事はわかる。
でも、だめだよ。
俺は別れない。」
「あ、あのね、私、一回りも下の男とは付き合えない。
話も合わないし、頼りにもならないから。」
リュウは、口端を上げた。
『おはよう!今日も頑張って行こう!』
いつも通りのLINE。
昨日あんなことがあったのに。
私も一応、差し障りのない返信をする。
『週末はどうする?』
いつもは金曜日の晩に会ってどちらかの家に泊まって、土日はどこかに遊びに行ってた。
『私の家で鍋でもしようか?』
そこではっきり別れることを話す。
別れ話の後、泣かずに家まで帰るのが無理そうだから、うちに来てもらうことにした。
金曜日はすぐにやって来た。
仕事の帰り、スーパーに寄って具材を買った。
鍋は具材を切るだけだから、簡単だ。
ちょうど鍋の準備が出来た頃、リュウがやって来た。
「わ、カニ買ったんだね。」
「まぁね。」
最後だから、はり込んだんだよ。
リュウはカニが好きだから。
「乾杯!」
いつものようにビールで乾杯する。
そう、丸っきりいつも通り。
今日でお別れなのに。
そんなことを思ったら泣きそうになってくる。
「もう煮えてるんじゃない?」
「そうだね。」
平静を装って鍋をつついて…
「俺……別れないよ。」
「え?」
急な言葉に心臓が飛び跳ねる。
「真紀が考えてる事はわかる。
でも、だめだよ。
俺は別れない。」
「あ、あのね、私、一回りも下の男とは付き合えない。
話も合わないし、頼りにもならないから。」
リュウは、口端を上げた。
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✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
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✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
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○雪さま
(Twitter)https://twitter.com/yukiyukisnow7?s=21
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