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「いくらなんでもそれはないよ。
麗華は確かに困った人だけど、医師だからね。
人の命を奪うなんて、それはないよ。」

「じ、自分は手を汚さず、だ、誰かにお金で依頼するってことは?」

「え~~…ずいぶん飛躍した話だね。
そりゃあ、麗華はお金を持ってるから、殺人依頼も出来ないことはないだろうけど、さっきも言った通り、麗華は医師だから。
医師は人の命を救うことが使命なんだから、そんなことはないと思うよ。」

柚希さんはそう言うけど、それが正しいとは言いきれない。
現実に、私は怖い想いをしたんだから。
あの時、柚希さんが来てくれなかったら、どうなっていたことか。



「確かに、用心はしなきゃいけないけど、さすがに殺人まではないから。
ごめんね。君にはかなり怖い想いをさせたみたいだね。
良かったら、知り合いの心療内科に行ってみる?
カウンセラーの知り合いもいるけど。」

「い、いえ。大丈夫です。」

「そう?苦しくなったらすぐに相談してよ。」

「は、はい。ありがとうございます。」



そうは言ったけど、気が重いのは確かだ。
そういう病院に行った方が良いのかな?
いや、だめだ。
柚希さんとは知り合いなんだから、きっと話が筒抜けになる。
やっぱり、行けないな。
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