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051 : 石碑の見てきたもの
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「なるほどな…
それでやっとここへ辿りついたってことか。
しかし、朝早くに出て今頃着くとは…
一体、どんな回り道をしたらそんなに時間がかけられるんだ?」
「ってことは、ばあさんの島からここへはそう離れてないってことなのか?」
「あぁ、朝出りゃあ昼には着くさ。」
「そんなに近いのか!」
私達は、思っていた以上に方向を見失っていたようだ。
この島に向かって波に流されるという幸運がなければ、もしかしたらまだここをみつけることは出来なかったかもしれない。
「あんたら夕飯も食べてないんだろ?何か食うか?」
「ありがたい!実は昼に食べたっきりで腹ぺこなんだ!」
「たいしたもんはないけど、待ってな。
今、なにか持って来るから。」
そう言って席を立った男は、年の頃は40を少し越えた位だろうか…
とても体格の良い男で、名はジャン=ルイと言うらしい。
ジャン=ルイは、しばらくすると大きなトレイにたくさんの料理を運んで来てくれた。
「すっげぇ!
これ、みんな、あんたが作ったのか?」
「当たり前じゃないか、ここには俺しかいないんだからな。」
「……うまい!
マルタン、食べてみなよ!
すごくうまいぞ!」
リュックは差し出された料理に早速手を付け、舌鼓を打っている。
「酒もあるぞ!」
「おぉ~~っ!待ってました!」
リュックは酒の瓶の登場に手を叩き、上機嫌だ。
酒が入ると、リュックはますます饒舌になっていく。
「あんた、なんだってこんな辺鄙な所に一人で住んでるんだ?」
「……ま、俺もいろいろあってな。
一人になりたかったってわけなんだ。」
「もうここには長いんですか?」
「いや、まだ三年だ。
もう三年と言った方が良いのか…
おかしなもんで、あれだけ人と関わるのはいやだと思ったのに、三年も経つと人恋しくなっちまってな。」
それでやっとここへ辿りついたってことか。
しかし、朝早くに出て今頃着くとは…
一体、どんな回り道をしたらそんなに時間がかけられるんだ?」
「ってことは、ばあさんの島からここへはそう離れてないってことなのか?」
「あぁ、朝出りゃあ昼には着くさ。」
「そんなに近いのか!」
私達は、思っていた以上に方向を見失っていたようだ。
この島に向かって波に流されるという幸運がなければ、もしかしたらまだここをみつけることは出来なかったかもしれない。
「あんたら夕飯も食べてないんだろ?何か食うか?」
「ありがたい!実は昼に食べたっきりで腹ぺこなんだ!」
「たいしたもんはないけど、待ってな。
今、なにか持って来るから。」
そう言って席を立った男は、年の頃は40を少し越えた位だろうか…
とても体格の良い男で、名はジャン=ルイと言うらしい。
ジャン=ルイは、しばらくすると大きなトレイにたくさんの料理を運んで来てくれた。
「すっげぇ!
これ、みんな、あんたが作ったのか?」
「当たり前じゃないか、ここには俺しかいないんだからな。」
「……うまい!
マルタン、食べてみなよ!
すごくうまいぞ!」
リュックは差し出された料理に早速手を付け、舌鼓を打っている。
「酒もあるぞ!」
「おぉ~~っ!待ってました!」
リュックは酒の瓶の登場に手を叩き、上機嫌だ。
酒が入ると、リュックはますます饒舌になっていく。
「あんた、なんだってこんな辺鄙な所に一人で住んでるんだ?」
「……ま、俺もいろいろあってな。
一人になりたかったってわけなんだ。」
「もうここには長いんですか?」
「いや、まだ三年だ。
もう三年と言った方が良いのか…
おかしなもんで、あれだけ人と関わるのはいやだと思ったのに、三年も経つと人恋しくなっちまってな。」
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