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ルカ(聖夜月ルカ)

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051 : 石碑の見てきたもの

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「マルタン!島だ!!」



私達は運良く島に到着した。



「灯かりはこっちだ!」

「おい、リュック、大丈夫なのか?
こんな時間に突然訪ねて行って、驚かれないだろうか?」

「そりゃあ驚くだろうさ。
でも、明日の朝行っても驚くのはきっと同じだと思うぜ。
とにかく、ここまで来たんだ。
行ってみようじゃないか!」



灯かりを頼りに島を進んで行くと、しばらくして一軒の小屋をみつけた。
リュックは何の躊躇いもなく、その扉を叩く。



「誰だ?こんな夜更けに…」

「あやしい者じゃないよ。
とにかく、ここを開けてくれよ。」



ずいぶんと乱暴なことを言うものだと半ば呆れて見ていると、思いがけずすぐにその扉が開いた。



「ありがとう!
俺はリュック、こっちはマルタンだ。」

「……この島に流されでもしたのか?」

「そうじゃない。
あんた、ローズばあさんを知ってるだろう?」

「あぁ…」

「やったぜ、マルタン!やっぱりここだったんだ!
実は、そのローズばあさんにあんたのことを聞いてな…
少し長い話になる。
厚かましいんだが、中で話させてくれないか?」

「本当に厚かましい奴だな。
……まぁ、良い。入れ。」

「ありがとうよ!」



私達は、部屋に通された。
必要最低限の家具があるだけの閑散とした部屋ではあったが、整理整頓され清潔な雰囲気が漂っている。



「あんた、ここに一人で住んでるのか?」

「あぁ、そうだが、それがなにかあるのか?」

「いや、とても片付いてると思ってな。
俺の部屋とは大違いだ。」

「俺は見かけに寄らず几帳面でな。
そんなことより、あんたらはローズばあさんの知りあいだと言ったな?
ばあさんがどうかしたのか?」

「ばあさんは元気でピンピンしてるぜ!
実はな…」



リュックは私達がここへ来たいきさつを話し始めた。
最近のリュックはジョセフの影響なのか、話の進め具合がうまくなったように思える。
傍で聞いていた私でさえ、つい話にひきこまれ笑ってしまう。

 
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