349 / 641
048 : 枯れ井戸のウワサ
11
しおりを挟む
*
「さてと…
もうあそこからじゃあ、見えねぇだろうな…」
「何のことだ?」
「……こういうことさ!」
男は振り向き様に、エディに向かって鋭く長い刃を振り下ろした。
エディは一言も発する事無く、その身体からはまるで噴水のように真っ赤な鮮血が噴き出した。
村人達はその様に悲鳴を上げながら逃げ惑う。
それを追い、海賊たちは、一人、また一人と村人達に剣を振り下ろす。
「女は殺すなよ~!
男はみんな殺っちまえ!」
返り血に赤く染まった海賊達は、まるで狩りを楽しむかのように歓声をあげて地獄のような殺戮を繰り返していく。
わざわざ家の中を確認し、生きてる者をみつけたら、それが老人だろうと小さな子供だろうと無慈悲に斬りつけた。
若い女達だけは生きたままで捕らえられ、一所に集められた。
「なんだ…女はたったこれっぽっちか…」
あたりに響くのは、捕らえられた女達のすすり泣く声だけ…
逃げ惑う人々の声はもう聞こえない…
あたりには血生臭いにおいがたちこめ、ついさっきまで元気な顔を見せていた人々が物のように転がっている。
「暴れたら腹が減ったな。
よし、少し腹ごしらえしてから、宝を探すとするか。」
「女はどうする?」
「仕事が先だ!夜まで待てよ!」
男達は、適当な家の中に入り、宴に興じる。
血の池に横たわる亡骸の前で食事をし酒を飲み、自分達のやり遂げたことを誇らしげに語り合い笑った。
「さ、酒はこのくらいにして暗くなる前に宝を探すぞ!」
海賊達は手分けをして宝を探した。
こんな狭い村だ。
すぐにみつかるだろうと考えていたのだが、宝はどこからもみつからなかった。
「どこにもないぜ!
本当にこの島に船は流されたのか?」
「あぁ、もちろんだ!間違いねぇ!
絶対にあるはずだ。もう一度、隈なく探すんだ!」
海賊達は再び村の中を探したが、それでもやはり宝はみつからなかった。
「おい…本当にここには船は着かなかったんじゃないのか?」
「そ、そんな…もし着いてなかったらどうなるんだ?
関係ない島の者達にこんなひでぇことしたことがお頭にバレたら、俺達どうなっちまうんだ?」
「い、今更、そんなこと言ってどうなる!
やっちまったことは仕方ねぇじゃないか!」
「だ、だいたい、お前が必ずここに宝があるっていうから俺達は…」
「さてと…
もうあそこからじゃあ、見えねぇだろうな…」
「何のことだ?」
「……こういうことさ!」
男は振り向き様に、エディに向かって鋭く長い刃を振り下ろした。
エディは一言も発する事無く、その身体からはまるで噴水のように真っ赤な鮮血が噴き出した。
村人達はその様に悲鳴を上げながら逃げ惑う。
それを追い、海賊たちは、一人、また一人と村人達に剣を振り下ろす。
「女は殺すなよ~!
男はみんな殺っちまえ!」
返り血に赤く染まった海賊達は、まるで狩りを楽しむかのように歓声をあげて地獄のような殺戮を繰り返していく。
わざわざ家の中を確認し、生きてる者をみつけたら、それが老人だろうと小さな子供だろうと無慈悲に斬りつけた。
若い女達だけは生きたままで捕らえられ、一所に集められた。
「なんだ…女はたったこれっぽっちか…」
あたりに響くのは、捕らえられた女達のすすり泣く声だけ…
逃げ惑う人々の声はもう聞こえない…
あたりには血生臭いにおいがたちこめ、ついさっきまで元気な顔を見せていた人々が物のように転がっている。
「暴れたら腹が減ったな。
よし、少し腹ごしらえしてから、宝を探すとするか。」
「女はどうする?」
「仕事が先だ!夜まで待てよ!」
男達は、適当な家の中に入り、宴に興じる。
血の池に横たわる亡骸の前で食事をし酒を飲み、自分達のやり遂げたことを誇らしげに語り合い笑った。
「さ、酒はこのくらいにして暗くなる前に宝を探すぞ!」
海賊達は手分けをして宝を探した。
こんな狭い村だ。
すぐにみつかるだろうと考えていたのだが、宝はどこからもみつからなかった。
「どこにもないぜ!
本当にこの島に船は流されたのか?」
「あぁ、もちろんだ!間違いねぇ!
絶対にあるはずだ。もう一度、隈なく探すんだ!」
海賊達は再び村の中を探したが、それでもやはり宝はみつからなかった。
「おい…本当にここには船は着かなかったんじゃないのか?」
「そ、そんな…もし着いてなかったらどうなるんだ?
関係ない島の者達にこんなひでぇことしたことがお頭にバレたら、俺達どうなっちまうんだ?」
「い、今更、そんなこと言ってどうなる!
やっちまったことは仕方ねぇじゃないか!」
「だ、だいたい、お前が必ずここに宝があるっていうから俺達は…」
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
選ばれたのは美人の親友
杉本凪咲
恋愛
侯爵令息ルドガーの妻となったエルは、良き妻になろうと奮闘していた。しかし突然にルドガーはエルに離婚を宣言し、あろうことかエルの親友であるレベッカと関係を持った。悔しさと怒りで泣き叫ぶエルだが、最後には離婚を決意して縁を切る。程なくして、そんな彼女に新しい縁談が舞い込んできたが、縁を切ったはずのレベッカが現れる。
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる