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025 : 牢獄の賢者
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ケヴィンの家族の墓参を済ませた私達は、その足で隣町へ向かった。
隣町へはさほど離れてはおらず、真っ暗になる前に着くことが出来た。
ケヴィンは善は急げだと言わんばかりに、早速、その町の教会に出向いて行き、私達は宿に向かった。
この町の神父が、きっとケヴィンに然るべき修道院なりを紹介してくれることだろう。
「明日から、ケヴィンさんの新たなスタートが始まるんですね…」
「そうですね。
きっと、ケヴィンさんなら、志を遂げられると思います。」
「クロワさん、最近のあなたは、どうも元気がないように見受けられるのですが、本当になんともないのですか?」
「……はい。
なんでもありません。
ご心配かけてすみません。
あ、そうそう、そんなことよりさっき貼り紙を見たんですが、この先の町でシャトランとかいうゲームの大会があるようです。
マルタンさんはシャトランをご存知ですか?」
「……いえ、聞いたことがありません。
どんなものなんですか?」
「このあたりだけのものなんでしょうか?
実は私も名前すら聞いたことはないんです。
でも、そういう大会なら多少は人が集まりそうですよね!
今度こそそこで薬売りが出来そうですね!」
クロワはそう言って微笑んだが、やはりいつものクロワとはどこかしら違っているように見えた。
クロワの明るい声が、私には逆に物悲しく聞こえた。
それは、私の気のせいだったのか…
隣町へはさほど離れてはおらず、真っ暗になる前に着くことが出来た。
ケヴィンは善は急げだと言わんばかりに、早速、その町の教会に出向いて行き、私達は宿に向かった。
この町の神父が、きっとケヴィンに然るべき修道院なりを紹介してくれることだろう。
「明日から、ケヴィンさんの新たなスタートが始まるんですね…」
「そうですね。
きっと、ケヴィンさんなら、志を遂げられると思います。」
「クロワさん、最近のあなたは、どうも元気がないように見受けられるのですが、本当になんともないのですか?」
「……はい。
なんでもありません。
ご心配かけてすみません。
あ、そうそう、そんなことよりさっき貼り紙を見たんですが、この先の町でシャトランとかいうゲームの大会があるようです。
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どんなものなんですか?」
「このあたりだけのものなんでしょうか?
実は私も名前すら聞いたことはないんです。
でも、そういう大会なら多少は人が集まりそうですよね!
今度こそそこで薬売りが出来そうですね!」
クロワはそう言って微笑んだが、やはりいつものクロワとはどこかしら違っているように見えた。
クロワの明るい声が、私には逆に物悲しく聞こえた。
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