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ルカ(聖夜月ルカ)

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022 : 来客

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イシドールの怪我は思ったよりもひどいものだった。
指が二本も折れていた。
歯も折れ、瞼は腫れて垂れさがり数え切れない程の傷と痣が出来ていた。

 見るからに悲惨な状況に思えたが、クロワの診立てによると、怪我は酷いが命に関わる程のことではないとのことだったので私達はほっと胸をなでおろした。

若者の回復力というものには目覚しいものがある。
クロワの診立て通り、イシドールは、三日もすると起きあがり皆と一緒に食事が採れるようになっていた。



「イシドール、気分はどう?」

「良いわけないだろ、この顔見てくれよ。」

「ふだんよりかっこいいんじゃない?!」

「馬鹿言わないでくれ、男前が台無しだ…」

「誰が男前だって!?」

イシドールだけではなく、マリアンヌもそんな冗談を言えるほど、心の方も回復していた。
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