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ルカ(聖夜月ルカ)

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020 : 妖精のお茶会

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「俺が気がついた時…
三人は死んでいた…
口からは血へどを吐き、喉をかきむしった跡があった…
とても苦しんで死んだんだということがわかったよ…
……天罰が下ったんだ…」

「天罰……」



何に対する天罰だと言うんだ…
三人は何をして、死んだんだ…?

やめろ…!
それ以上は考えるな。

そんなこと…ありはしない。



「ニコラさん、大丈夫か!?
ひどい顔色だ。」

「大丈夫だ…」

そうは言ったが胃の中のものが逆流してくるのを感じた。
俺は我慢しきれずに胃の中のものを戻した。
 何もなくなるまで何度も、何度も…
胃のあたりがおかしく、手足がしびれる…脈も早い…

そうだ…俺は疲れてるんだ…
夜もろくに眠らずに歩き続けてきたから…
きっとそうなんだ。

ゆっくり眠ろう…
そしたら明日は元気になれる。

 元気になったら、オリヴィアに会いに行って…



俺の瞳から、涙がこぼれ落ちていた。
何粒も何粒も…涙はとめどなくこぼれ落ちてくる…

俺はなぜ泣いている…?
悲しいことなど、なにもないのに…

俺はもうすぐ人魚になってオリヴィアと暮らすんだ…
海の中で二人で一緒に…




「ニコラさん、大丈夫か?」

「あぁ…」

俺はアランに支えられるようにして家路を歩いていた。



「……ニコラさん、あの小屋だ…」



あの小屋…?

あの小屋がどうしたというんだ?



「……今日はやめとこう…」

「何をやめとくんだ?
あの小屋がどうしたってんだ?
……あそこには何もありゃしない!!」

俺は小屋に向かった。

アランが引き止めるのも聞かずに…







「あ…あ…あああああああ~~~!!!」





俺は扉を開いた途端に、野獣のような声をあげていた…



そこには…

長い黒髪が…

銀色の鱗が…

骨や肉片が…

大量の血が…



その光景に、俺の心臓が暴れ出した。
 肉を突き破って飛び出して来そうだった。


………地獄だ!ここは地獄なんだ!
俺は地獄に来てしまったのだと思った。



誰か…
誰か助けてくれ!!

俺はどうしたら良い?

これは何なんだ?!

誰か教えてくれ!

なにか答えてくれ…!!



俺は、泣き声ともうめき声ともわからない声をあげ、獣のように吠え続けていた… 

 
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