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ルカ(聖夜月ルカ)

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007 : バラの村

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「…ミシェル…おなか減ったよ…
あたし、もう歩けないよ。」

「ほらみろ。
だから、朝になってから出発しようって行ったじゃないか。」

「今更そんなことを言っても仕方がないだろ!
ねぇ、ミシェル…
なんとかしておくれよ~…」

「…なんとかったって、どうすりゃ良いんだよ…」

カーラとミシェルは暗い夜道を足をひきずるように歩いていた。



「ミシェル、おぶっておくれよ。」

「えぇ~~っ!俺だって疲れてるのに…」

文句を言いながらも、ミシェルはカーラを背負って歩いて行く…

それからさらにしばらく歩いた時だった。



「あ!ミシェル!
あんな所に小屋がある!
あそこで食べ物をわけてもらおうよ!」

カーラはミシェルの背中から飛び降りると、小屋に向かって走って行く。



(…なんだよ、さっきはもう歩けないなんて言ってたくせに…)

心の中で愚痴を言いながら、ミシェルもカーラの後を追った。



「こんにちは!」

カーラの声に、部屋にいた女が振り向いた。



「クロワ!!」

「カーラさん…どうしてここへ?!」

「どうしてじゃないよ!
あたし達、ずっとあんたを探してたんだよ!
いいかい?驚くんじゃないよ!
マルタンがみつかったんだ!」

「なんですって!?マルタンさんが…?
じゃ、じゃあ…マルタンさんは無事なんですね!?」

「あぁ、元気さ!
今、アマンダの所にいるよ。」

「…そうだったんですか…良かった…
マルタンさんが無事だった……」

 呟くようにそう言ったクロワの瞳には、溢れそうな涙が浮かんでいた。



「あんた、病人の世話をしてるって聞いたけど…今から出られるかい?」

「いえ、今は、ちょっと……
でも、あと数日すれば行けると思います。」

「そうかい。わかったよ。
じゃ、あたし達はアマンダの店で待ってるから。
あ…その前に…悪いんだけどさ、なにか食べるものをわけてもらえないかい?
お腹がすいて倒れそうなんだ。」

クロワは、ミシェルとカーラにパンとスープを用意した。 
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