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006 : 黄昏の館
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「おそらく疲労が原因で肝臓の機能が弱ってるんだと思います。
せめてもう数日だけでもお休みにならないと…」
「だけど、そんなに休んでちゃおまんまの食いあげだよ。
まぁ、こんなへんぴな場所だから、決まった客くらいしか来やしないんだけどさ、それでどうにかこうにかやっと食い繋いでる状態だからね…」
「…ここで働いてた方は、もう戻られないんでしょうか?」
「あぁ、きっと帰っちゃ来ないさ。
うちは給料が安いからね。今までいた娘達も、皆、三ヶ月とはもたなかったよ。」
そう言って、女は深い溜息を吐いた。
「……わかりました。
では、私が数日間、ここでお手伝いさせていただきますから、あなたは無理をせず出来るだけ休んでいて下さい。」
「本当かい?」
「ただ…私はこういうお店で働いたことがないので、どうすれば良いのかわからないのですが…」
「な~に、客に言われた通りに酒を飲ませてやりゃあ良いんだよ。
うちは女を売ってる店じゃないからね。」
「そうなんですか。
それなら、私にも出来そうです!」
「……だけど、本当に良いのかい?
たいした給料は出せないよ。」
「お金なんていりません。
その代わり…と、いっては何ですが、ここに泊めていただけないでしょうか?
ベッドなんていりません!
お店の片隅で構わないんです。」
「そんなことならお安いご用さ。
店の奥に狭いけど部屋があるからそこを使いな。
……だけど、あんた、なんだってこんな町に来たんだい?」
「実は……」
クロワはマルタンのことを話した。
女はここ数日は部屋で寝たきりだったからわからないが、知り合いに聞いてやるとクロワに話した。
「店の客達にも聞いてみると良いよ。」
「ありがとうございます。
そうさせていただきます。
…あ…あの…私はクロワと言います。」
「私はアマンダ、よろしく頼むよ。」
せめてもう数日だけでもお休みにならないと…」
「だけど、そんなに休んでちゃおまんまの食いあげだよ。
まぁ、こんなへんぴな場所だから、決まった客くらいしか来やしないんだけどさ、それでどうにかこうにかやっと食い繋いでる状態だからね…」
「…ここで働いてた方は、もう戻られないんでしょうか?」
「あぁ、きっと帰っちゃ来ないさ。
うちは給料が安いからね。今までいた娘達も、皆、三ヶ月とはもたなかったよ。」
そう言って、女は深い溜息を吐いた。
「……わかりました。
では、私が数日間、ここでお手伝いさせていただきますから、あなたは無理をせず出来るだけ休んでいて下さい。」
「本当かい?」
「ただ…私はこういうお店で働いたことがないので、どうすれば良いのかわからないのですが…」
「な~に、客に言われた通りに酒を飲ませてやりゃあ良いんだよ。
うちは女を売ってる店じゃないからね。」
「そうなんですか。
それなら、私にも出来そうです!」
「……だけど、本当に良いのかい?
たいした給料は出せないよ。」
「お金なんていりません。
その代わり…と、いっては何ですが、ここに泊めていただけないでしょうか?
ベッドなんていりません!
お店の片隅で構わないんです。」
「そんなことならお安いご用さ。
店の奥に狭いけど部屋があるからそこを使いな。
……だけど、あんた、なんだってこんな町に来たんだい?」
「実は……」
クロワはマルタンのことを話した。
女はここ数日は部屋で寝たきりだったからわからないが、知り合いに聞いてやるとクロワに話した。
「店の客達にも聞いてみると良いよ。」
「ありがとうございます。
そうさせていただきます。
…あ…あの…私はクロワと言います。」
「私はアマンダ、よろしく頼むよ。」
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