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波に揺られて
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「ジャック…あなた…そんな辛いことが…」
セリナの透き通った水色の瞳から、大きな涙の粒がこぼれるのを見たジャックは、その光景に酷く驚いた顔を見せた。
「セリナ…なぜ、泣く…
なぜ、そんなに…」
動揺するジャックの言葉が途切れ途切れに放たれた。
「だって…
そんな辛いことがあったなんて…
あなたの気持ちを考えたらとても悲しいし…それに、そいつらのことがとても憎いもの!
あなたは何も悪くないのに、どうしてそんな酷い目に逢わなくちゃいけないの!」
セリナは唇を震わせ、潤んだ瞳でジャックをじっとみつめ、ジャックはその気迫にたじろぎながらも小さく微笑んだ。
「……セリナ、ありがとう。
俺のことをそんなに真剣に考えてくれてるなんて思わなかった…本当にありがとう。
……フレイザーもそう言ってくれた。
おまえは何も悪くないって……
だけど、悪くない筈はない。
だって、俺は金を稼ぐために…」
「やめて!もうそんなこと言わないで!
ジャック、あなたは何も悪くない…自分のことを汚れてるなんて考えることなんてないわ。
あなたは被害者だもの…
あなたよりも私の方がずっと悪いわ…
……ジャック…私はね、母様を見捨てたの。
自分が助かりたいばかりに、母様を置いて逃げたの…」
「お母さんを見捨てた?……一体、どういうことなんだ!?」
セリナの思い掛けない告白に、今度はジャックがセリナの顔をみつめた。
「実はね……」
セリナは、願い石を探す悪党の一味に捕まり母と共に辛い日々を過ごすうちに、母親がおとりとなってセリナを逃がしてくれたことを涙ながらに語った。
セリナの透き通った水色の瞳から、大きな涙の粒がこぼれるのを見たジャックは、その光景に酷く驚いた顔を見せた。
「セリナ…なぜ、泣く…
なぜ、そんなに…」
動揺するジャックの言葉が途切れ途切れに放たれた。
「だって…
そんな辛いことがあったなんて…
あなたの気持ちを考えたらとても悲しいし…それに、そいつらのことがとても憎いもの!
あなたは何も悪くないのに、どうしてそんな酷い目に逢わなくちゃいけないの!」
セリナは唇を震わせ、潤んだ瞳でジャックをじっとみつめ、ジャックはその気迫にたじろぎながらも小さく微笑んだ。
「……セリナ、ありがとう。
俺のことをそんなに真剣に考えてくれてるなんて思わなかった…本当にありがとう。
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おまえは何も悪くないって……
だけど、悪くない筈はない。
だって、俺は金を稼ぐために…」
「やめて!もうそんなこと言わないで!
ジャック、あなたは何も悪くない…自分のことを汚れてるなんて考えることなんてないわ。
あなたは被害者だもの…
あなたよりも私の方がずっと悪いわ…
……ジャック…私はね、母様を見捨てたの。
自分が助かりたいばかりに、母様を置いて逃げたの…」
「お母さんを見捨てた?……一体、どういうことなんだ!?」
セリナの思い掛けない告白に、今度はジャックがセリナの顔をみつめた。
「実はね……」
セリナは、願い石を探す悪党の一味に捕まり母と共に辛い日々を過ごすうちに、母親がおとりとなってセリナを逃がしてくれたことを涙ながらに語った。
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