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ディーラスを目指して
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「フレイザー……」
「辛かったな、ジャック…
よく耐えて来たな…
おまえには、なにか過去があるとは思ってたけど……まさか、そんなことがあったなんて俺ちっとも知らなくて……」
「そんなこと当たり前だろ…
俺、今まで誰にも話したことなかったし……話せるような話じゃないからな。」
「……ありがとう、ジャック…
……話してくれて……」
「礼を言うのは俺の方だろ。
……俺のために泣いてくれる人がいるなんて……考えたこともなかった。
話したらきっと俺のことを見捨てると思ってた…なのに……」
「そんなことするわけないだろ!」
ジャックから不意に身体を離し、フレイザーはそう言ってジャックの顔をじっとみつめた。
「……そうだな。
……今ならそう思える。
フレイザーはこの世でただ一人、信じられる人だ…」
ジャックはフレイザーから視線をはずし、小さな声で呟いた。
「ありがとう…ジャック…」
「だから…礼を言うのは俺の方だって!
それに……フレイザー…鼻がとなかいみたいに真っ赤になってるぞ。」
「えっ…!?」
フレイザーは焦った様子でハンカチで顔をごしごしとこすった。
「いて…」
急に腕を動かしたためか、フレイザーは痛みに顔をしかめた。
「今、水を汲んで来るよ。
傷に障るからあんまり動いちゃだめだぞ。」
「あぁ……すまないな、ジャック…」
見合わせられた二人の顔には、そのどちらにもはにかんだ笑みが宿っていた。
「辛かったな、ジャック…
よく耐えて来たな…
おまえには、なにか過去があるとは思ってたけど……まさか、そんなことがあったなんて俺ちっとも知らなくて……」
「そんなこと当たり前だろ…
俺、今まで誰にも話したことなかったし……話せるような話じゃないからな。」
「……ありがとう、ジャック…
……話してくれて……」
「礼を言うのは俺の方だろ。
……俺のために泣いてくれる人がいるなんて……考えたこともなかった。
話したらきっと俺のことを見捨てると思ってた…なのに……」
「そんなことするわけないだろ!」
ジャックから不意に身体を離し、フレイザーはそう言ってジャックの顔をじっとみつめた。
「……そうだな。
……今ならそう思える。
フレイザーはこの世でただ一人、信じられる人だ…」
ジャックはフレイザーから視線をはずし、小さな声で呟いた。
「ありがとう…ジャック…」
「だから…礼を言うのは俺の方だって!
それに……フレイザー…鼻がとなかいみたいに真っ赤になってるぞ。」
「えっ…!?」
フレイザーは焦った様子でハンカチで顔をごしごしとこすった。
「いて…」
急に腕を動かしたためか、フレイザーは痛みに顔をしかめた。
「今、水を汲んで来るよ。
傷に障るからあんまり動いちゃだめだぞ。」
「あぁ……すまないな、ジャック…」
見合わせられた二人の顔には、そのどちらにもはにかんだ笑みが宿っていた。
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