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4:占いの水晶玉
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(こ…これが、俺…?!)
鏡には、まるでどこかのモデルのような甘いマスクが映っていた…
少し前までディヴィッドの肌の色は不健康に白かった。
それが、山をさ迷ううちに程好い色に日焼けし、ずっと菜食を続けていたせいか肌の艶もずっと良くなっているように思えた。
痩せたせいか、以前は二重だった顎もすっきりし、瞼のはれぼったさや頬のたるみも気にならない。
そして、確か二十歳になるかならないかの頃から寂しくなっていった髪の毛はふさふさとしており、そのおかげで軽く十歳は若返った雰囲気だ。
(そういえば、俺も小さい頃はけっこう可愛いって言われてたよなぁ…
太り出したのは14~5あたりだったか…皆が、旅に出るのに俺だけ出してもらえなかったからそのストレスが食べ物にむいたんだな。
その頃からひきこもりにもなっていった。
不規則な生活のせいかなんだかわからないが、髪が薄くなりだしてからは外に行くのもだんだんいやになって…
そっか…俺、元は悪いわけじゃなかったんだな…!)
ディヴィッドの表情がだんだんと不気味な笑顔に変わって行く。
「どうじゃな、気に入ったかな?」
「え……?
あ、あぁ…ありがとう!
おかげでさっぱりしたよ!」
老婆の散髪の腕はそれなりにうまいものだった。
「婆さん、床屋でもしてたのか?」
「そうじゃないが、夫の髪の毛や髭の手入れはいつもわしがしてたんじゃ。
けっこうラブラブだったんじゃぞ。」
「へぇ、そうだったのか。
で、爺さんはどうしたんだ?」
「まだ若いうちに、流行り病でしんでしもうた…
もう何十年も前のことじゃ。」
「そうか…そいつは気の毒にな。
それから婆さんはずっと一人だったのか?」
「そうなんじゃ、わしはこう見えてけっこう一途じゃからな。
まさに純愛じゃろ?!」
「うらやましいもんだな…
俺も、そんな相手と巡り合えれば良いんだがな…」
「えっ?!おまえさん、独身なのかい?
おまえさんみたいなイケメンがひとりとは不思議なもんじゃのう…
そうじゃ、おまえさんの恋の行方を占ってやろう!」
「占う?婆さん、占いなんて出来るのか?」
「出来るも何も、わしはけっこう有名な占い師なんじゃぞ!」
鏡には、まるでどこかのモデルのような甘いマスクが映っていた…
少し前までディヴィッドの肌の色は不健康に白かった。
それが、山をさ迷ううちに程好い色に日焼けし、ずっと菜食を続けていたせいか肌の艶もずっと良くなっているように思えた。
痩せたせいか、以前は二重だった顎もすっきりし、瞼のはれぼったさや頬のたるみも気にならない。
そして、確か二十歳になるかならないかの頃から寂しくなっていった髪の毛はふさふさとしており、そのおかげで軽く十歳は若返った雰囲気だ。
(そういえば、俺も小さい頃はけっこう可愛いって言われてたよなぁ…
太り出したのは14~5あたりだったか…皆が、旅に出るのに俺だけ出してもらえなかったからそのストレスが食べ物にむいたんだな。
その頃からひきこもりにもなっていった。
不規則な生活のせいかなんだかわからないが、髪が薄くなりだしてからは外に行くのもだんだんいやになって…
そっか…俺、元は悪いわけじゃなかったんだな…!)
ディヴィッドの表情がだんだんと不気味な笑顔に変わって行く。
「どうじゃな、気に入ったかな?」
「え……?
あ、あぁ…ありがとう!
おかげでさっぱりしたよ!」
老婆の散髪の腕はそれなりにうまいものだった。
「婆さん、床屋でもしてたのか?」
「そうじゃないが、夫の髪の毛や髭の手入れはいつもわしがしてたんじゃ。
けっこうラブラブだったんじゃぞ。」
「へぇ、そうだったのか。
で、爺さんはどうしたんだ?」
「まだ若いうちに、流行り病でしんでしもうた…
もう何十年も前のことじゃ。」
「そうか…そいつは気の毒にな。
それから婆さんはずっと一人だったのか?」
「そうなんじゃ、わしはこう見えてけっこう一途じゃからな。
まさに純愛じゃろ?!」
「うらやましいもんだな…
俺も、そんな相手と巡り合えれば良いんだがな…」
「えっ?!おまえさん、独身なのかい?
おまえさんみたいなイケメンがひとりとは不思議なもんじゃのう…
そうじゃ、おまえさんの恋の行方を占ってやろう!」
「占う?婆さん、占いなんて出来るのか?」
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