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性格
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「えーーっと…お弁当を食べる時、一番好きなおかずは
1.最初に食べる
2.最後に食べる
3.他のおかずとまんべんなく食べる
僕は1番だな。
カナは?」
「え…えっと、えっと…何番だろう?」
「早く答えないと……」
「え、じゃ、じゃあ、翼君と同じにする!」
私は焦って1番のボタンにタッチした。
「もう~……そんなんじゃ、ちゃんとした結果が出ないよ。」
「う、うん、次から頑張るね!」
今日は、翼君と買い物デート。
冬物を二人で見て歩いた後、私達はふらりとゲームセンターに立ち寄った。
そこでみつけた性格診断ゲームがちょっと気になって、私達はそれをやってみることにした。
内容は簡単な質問に三択で答えるだけ。
でも、簡単だけど、普段気にかけてないことが多いから、答えを選ぶのにはちょっと悩んだ。
しかも、さくさく答えないといけないから、ちょっと焦る。
そして、私がわたわたしているうちに質問は呆気なく終わってしまった。
「あ、出た!
なになに、カナは周りに流されやすい人…
自分自身にいまひとつ自信がなく、こだわりのようなものも持たない人です…って…
あんな簡単な問題でも、けっこう当たってるよねぇ…」
「そうかなぁ??
私のは良いから、翼君のを見てみようよ。」
「そう?
えっと…僕のは……」
翼君の診断結果には、「誰もついていけない程の超マイペース人間。
その上、ド天然。」と書いてあった。
読めば読むほど、大当たり!
私は噴き出しそうになるのを必死になって我慢した。
「翼君……どう思う?」
「カナの結果はちょっと当たってるような気がしたけど……やっぱり、あんな問題じゃ性格なんてわからないよね。」
翼君はそう言って、くすっと笑った。
えーーーーっ!
これ以上当たってる結果なんてありませんよ~!
もしかして、翼君…自分が天然だってことにまだ気付いてないんですか~!?
……と、心の中でシャウトして、私はただ黙って微笑んだ。
「あ、カナ…相性診断っていうのもあるよ。」
「翼君、やってみようよ!」
相性診断のボタンに翼君がタッチすると、画面には大きく「98%」と書かれた真っ赤なハートが表示された。
「わぁ、嬉しい!」
素直に喜ぶ私とは裏腹に、翼君はちょっと納得のいかない顔をしている。
「……翼君…この結果、いやなの?」
「ううん、この結果は嬉しいんだけど、僕の性格が全然当たってなかったから、だったらこの結果も当たってないってことになるでしょ?」
だから~!それは、あなたが気付いてないだけなの~!と、私はまた心の中で叫んで……
「気にすることないよ。
あ、あっちのゲームしよ!」
私は、そう言いながらその場を離れた。
1.最初に食べる
2.最後に食べる
3.他のおかずとまんべんなく食べる
僕は1番だな。
カナは?」
「え…えっと、えっと…何番だろう?」
「早く答えないと……」
「え、じゃ、じゃあ、翼君と同じにする!」
私は焦って1番のボタンにタッチした。
「もう~……そんなんじゃ、ちゃんとした結果が出ないよ。」
「う、うん、次から頑張るね!」
今日は、翼君と買い物デート。
冬物を二人で見て歩いた後、私達はふらりとゲームセンターに立ち寄った。
そこでみつけた性格診断ゲームがちょっと気になって、私達はそれをやってみることにした。
内容は簡単な質問に三択で答えるだけ。
でも、簡単だけど、普段気にかけてないことが多いから、答えを選ぶのにはちょっと悩んだ。
しかも、さくさく答えないといけないから、ちょっと焦る。
そして、私がわたわたしているうちに質問は呆気なく終わってしまった。
「あ、出た!
なになに、カナは周りに流されやすい人…
自分自身にいまひとつ自信がなく、こだわりのようなものも持たない人です…って…
あんな簡単な問題でも、けっこう当たってるよねぇ…」
「そうかなぁ??
私のは良いから、翼君のを見てみようよ。」
「そう?
えっと…僕のは……」
翼君の診断結果には、「誰もついていけない程の超マイペース人間。
その上、ド天然。」と書いてあった。
読めば読むほど、大当たり!
私は噴き出しそうになるのを必死になって我慢した。
「翼君……どう思う?」
「カナの結果はちょっと当たってるような気がしたけど……やっぱり、あんな問題じゃ性格なんてわからないよね。」
翼君はそう言って、くすっと笑った。
えーーーーっ!
これ以上当たってる結果なんてありませんよ~!
もしかして、翼君…自分が天然だってことにまだ気付いてないんですか~!?
……と、心の中でシャウトして、私はただ黙って微笑んだ。
「あ、カナ…相性診断っていうのもあるよ。」
「翼君、やってみようよ!」
相性診断のボタンに翼君がタッチすると、画面には大きく「98%」と書かれた真っ赤なハートが表示された。
「わぁ、嬉しい!」
素直に喜ぶ私とは裏腹に、翼君はちょっと納得のいかない顔をしている。
「……翼君…この結果、いやなの?」
「ううん、この結果は嬉しいんだけど、僕の性格が全然当たってなかったから、だったらこの結果も当たってないってことになるでしょ?」
だから~!それは、あなたが気付いてないだけなの~!と、私はまた心の中で叫んで……
「気にすることないよ。
あ、あっちのゲームしよ!」
私は、そう言いながらその場を離れた。
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