368 / 389
063 : 声にならない
1
しおりを挟む
「マルタン!マルタン!」
「……ん?」
急に起こされて、私はまだ寝ぼけている意識をなんとかしっかりさせようと集中した。
「どうかしたのか?」
「見たんだ!あの女性…カトリーヌを!」
「カトリーヌを!?どんな夢だったんだ?」
「今度は違う場所だった。
なんか診療所みたいな建物の前で、カトリーヌは笑ってたんだ。」
「診療所?」
診療所というのが、妙に具体的で不思議な気がした。
それと、カトリーヌが笑っていたということも…
それは、もうじきカトリーヌがマーフィに発見されるからだろうか?
だから、カトリーヌは喜んで笑っている、と?
「看板が掛かってたとかじゃないんだけど、なんでか診療所だって感じたんだ。」
「そうか…君がそう思うのなら、そうかもしれないな。」
「でも、なんで、診療所なんかが…」
「それは行ってみないとわからないな。
とにかく、今日はカトリーヌの手掛かりが掴めそうだな。」
リュックと話してるうちに、私の頭もようやくはっきりしていた。
まだ少し早いが、起きることにした。
「リュック、夢の話はマーフィには話すのか?」
「そうだな。一応、話した方が良いかもしれないな。
でも、カトリーヌらしき女が笑ってたことは言わずにおこう。」
「……その方が良いかもしれないな。」
カトリーヌらしき女性が笑っていたと聞いたら、マーフィは良い印象を受けるかもしれない。
だが、おそらくカトリーヌはもうこの世にはいない。
マーフィをがっかりさせないためにも、いらぬ情報は与えない方が良いだろう。
朝食の席で、リュックは、夢で診療所のような建物を見たことを話した。
「診療所?カトリーヌは診療所にいるんでしょうか?
まさか、カトリーヌは怪我でもして?」
「いや、そうとは限らないだろう。
でも、診療所になんか手掛かりがあるんじゃないか?」
「そうね。ユルドに診療所があるのかもしれないわね。」
クロワやマーフィは、リュックの話に関心を示したが、クロードはやはりこの手の話は信じないようだ。
私たちはユルドに向かって、出発した。
「……ん?」
急に起こされて、私はまだ寝ぼけている意識をなんとかしっかりさせようと集中した。
「どうかしたのか?」
「見たんだ!あの女性…カトリーヌを!」
「カトリーヌを!?どんな夢だったんだ?」
「今度は違う場所だった。
なんか診療所みたいな建物の前で、カトリーヌは笑ってたんだ。」
「診療所?」
診療所というのが、妙に具体的で不思議な気がした。
それと、カトリーヌが笑っていたということも…
それは、もうじきカトリーヌがマーフィに発見されるからだろうか?
だから、カトリーヌは喜んで笑っている、と?
「看板が掛かってたとかじゃないんだけど、なんでか診療所だって感じたんだ。」
「そうか…君がそう思うのなら、そうかもしれないな。」
「でも、なんで、診療所なんかが…」
「それは行ってみないとわからないな。
とにかく、今日はカトリーヌの手掛かりが掴めそうだな。」
リュックと話してるうちに、私の頭もようやくはっきりしていた。
まだ少し早いが、起きることにした。
「リュック、夢の話はマーフィには話すのか?」
「そうだな。一応、話した方が良いかもしれないな。
でも、カトリーヌらしき女が笑ってたことは言わずにおこう。」
「……その方が良いかもしれないな。」
カトリーヌらしき女性が笑っていたと聞いたら、マーフィは良い印象を受けるかもしれない。
だが、おそらくカトリーヌはもうこの世にはいない。
マーフィをがっかりさせないためにも、いらぬ情報は与えない方が良いだろう。
朝食の席で、リュックは、夢で診療所のような建物を見たことを話した。
「診療所?カトリーヌは診療所にいるんでしょうか?
まさか、カトリーヌは怪我でもして?」
「いや、そうとは限らないだろう。
でも、診療所になんか手掛かりがあるんじゃないか?」
「そうね。ユルドに診療所があるのかもしれないわね。」
クロワやマーフィは、リュックの話に関心を示したが、クロードはやはりこの手の話は信じないようだ。
私たちはユルドに向かって、出発した。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる