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016 : 旅人は行く先を知らない
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「お心遣い本当にありがとうございます。
僕はここの責任者のブランドンという者です。」
ブランドンは片手を差し出し、二人は握手を交わした。
「あ…あの、申し訳ないほど、少ない額なんです。
す、すみません!」
「そんなこと…まだ、本格的に始めてもいないのに、こんなことをしていただけるなんて、本当に感謝致します。」
「いえ…どうぞ、頑張って下さいね。
あ、それと、つまらないものですが、よろしければこれを…」
男性は、バッグの中から木で造られたおもちゃの木を取り出した。
「ありがとうございます。
もしかしたら、これはあなたが彫られたんですか?」
「ええ…不出来なものですが…」
「いえ、とてもお上手ですよ。」
「ありがとう…では、僕はこれで…」
「あ…あの、良かったらお名前を教えていただけませんか?」
男性はそれには答えず、ただにっこりと微笑み去って行った。
「どこかで聞いて持って来てくれたんだろうな。
あの様子じゃ金もそう持ってなさそうなのに…良い人だな。」
「そうですね。
ありがたいことですね。」
*
「キャロルさん、実はさっき…」
ブランドンは先程の出来事を話し、寄付金をキャロルに預けた。
「そう…本当にありがたいことですね。
お名前も告げられないとは…謙虚な方なのですね。
……あら、それは?」
「あぁ、これもその方が下さったんです。
子供にと思って下さったのかもしれませんが、その人のお気持ちを忘れないようにここに飾りませんか?」
「そうね…」
キャロルは、おもちゃの木を手に取り、じっとみつめていた。
「……キャロルさん、何か?」
「なんだか、この木を見ているととても懐かしい気持ちがするの…
きっと、ご寄付を下さった方のお優しい気持ちがこもっているのね。」
「そうかもしれませんね。
とてもお優しい表情をされた旅人さんでしたよ。」
「そうですか…」
僕はここの責任者のブランドンという者です。」
ブランドンは片手を差し出し、二人は握手を交わした。
「あ…あの、申し訳ないほど、少ない額なんです。
す、すみません!」
「そんなこと…まだ、本格的に始めてもいないのに、こんなことをしていただけるなんて、本当に感謝致します。」
「いえ…どうぞ、頑張って下さいね。
あ、それと、つまらないものですが、よろしければこれを…」
男性は、バッグの中から木で造られたおもちゃの木を取り出した。
「ありがとうございます。
もしかしたら、これはあなたが彫られたんですか?」
「ええ…不出来なものですが…」
「いえ、とてもお上手ですよ。」
「ありがとう…では、僕はこれで…」
「あ…あの、良かったらお名前を教えていただけませんか?」
男性はそれには答えず、ただにっこりと微笑み去って行った。
「どこかで聞いて持って来てくれたんだろうな。
あの様子じゃ金もそう持ってなさそうなのに…良い人だな。」
「そうですね。
ありがたいことですね。」
*
「キャロルさん、実はさっき…」
ブランドンは先程の出来事を話し、寄付金をキャロルに預けた。
「そう…本当にありがたいことですね。
お名前も告げられないとは…謙虚な方なのですね。
……あら、それは?」
「あぁ、これもその方が下さったんです。
子供にと思って下さったのかもしれませんが、その人のお気持ちを忘れないようにここに飾りませんか?」
「そうね…」
キャロルは、おもちゃの木を手に取り、じっとみつめていた。
「……キャロルさん、何か?」
「なんだか、この木を見ているととても懐かしい気持ちがするの…
きっと、ご寄付を下さった方のお優しい気持ちがこもっているのね。」
「そうかもしれませんね。
とてもお優しい表情をされた旅人さんでしたよ。」
「そうですか…」
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