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「つまり、譲ったってこと?」
「そうじゃないわ。私が樹といることは正しくないことだと思ったから、樹に目を覚まして欲しくて、それであなたと付き合うように言ったの。
あなたと付き合えば、あなたの方が良いってわかると思ったから。」
「それでも、樹は私より恵理子さんを選んだ、と。
そういうことよね?」
私はどう答えて良いのかわからず、俯いた。
「悪いのは俺なんだ。
ごめん…」
「樹、わかってる?
10年後、私達はまだ37歳だけど、恵理子さんは56歳になるんだよ。
今より10年分フケてるんだよ。
それでも平気なの?」
「俺は、恵理子を見た目で選んだんじゃないから。」
「結婚したいみたいだけど、ご両親がそれを許すと思う?
こんなに歳が離れてて、子供だって多分出来ないのに。」
「それは絶対に説得する。」
「この先、若い女に目移りせずに、死ぬまで恵理子さんを愛し抜く自信はあるの?」
「ある!俺は、絶対恵理子以外の女を愛したりしない!」
陽は、深い溜め息を吐いた。
「先のことはわからないけど、樹が恵理子さんのことを愛してるのは間違いなさそうね。
恵理子さん、どうする?」
「どうするって…どうしようもないわ。」
「私が樹の子供を妊娠してるから?」
「な、なんだって!?」
樹は大きな声を上げた。
「そうじゃないわ。私が樹といることは正しくないことだと思ったから、樹に目を覚まして欲しくて、それであなたと付き合うように言ったの。
あなたと付き合えば、あなたの方が良いってわかると思ったから。」
「それでも、樹は私より恵理子さんを選んだ、と。
そういうことよね?」
私はどう答えて良いのかわからず、俯いた。
「悪いのは俺なんだ。
ごめん…」
「樹、わかってる?
10年後、私達はまだ37歳だけど、恵理子さんは56歳になるんだよ。
今より10年分フケてるんだよ。
それでも平気なの?」
「俺は、恵理子を見た目で選んだんじゃないから。」
「結婚したいみたいだけど、ご両親がそれを許すと思う?
こんなに歳が離れてて、子供だって多分出来ないのに。」
「それは絶対に説得する。」
「この先、若い女に目移りせずに、死ぬまで恵理子さんを愛し抜く自信はあるの?」
「ある!俺は、絶対恵理子以外の女を愛したりしない!」
陽は、深い溜め息を吐いた。
「先のことはわからないけど、樹が恵理子さんのことを愛してるのは間違いなさそうね。
恵理子さん、どうする?」
「どうするって…どうしようもないわ。」
「私が樹の子供を妊娠してるから?」
「な、なんだって!?」
樹は大きな声を上げた。
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