19 / 53
19
しおりを挟む
「樹トレーナーは、押しに弱いんじゃないかなって気がするんだよね。
だから、押すよ。
ストレートにね。」
確かにそうかもしれない。
樹自身も押しが強い。
つまり、樹と陽はタイプ的に似てるのかもしれない。
似た者同士なら、親しくなるのも早いかもしれない。
「……どうかしたの?」
「えっ!?い、いえ、ストレートに押すって、確かに良いのかもしれないなぁと思ってね。」
「そうよね。
あれこれ、凝った作戦をやるよりも、きっと正攻法が伝わりやすいと思うんだ。
それにもう、好きだっていうことは伝えたんだし、今更作戦変更も出来ないもんね。」
そうだよね。
会って間もないのに、陽はもう樹に告白したんだ。
改めてすごいと思う。
考えてみたら、私は今まで自分から告白したことはなかったかもしれない。
陽は、私には似なかったんだ。
容姿も性格も。
その方がきっと良かったんだと思う。
「あなたのやりたいようにやりなさい。
応援してるから。」
その言葉は嘘ではなかった。
私は樹と別れる。
お互いのために。
陽とうまくいってくれたら、私も嬉しい。
「ありがとう!
ねぇ、恵理子さんも彼氏みつけたら?
バイト先にも、割と中年の人がいるじゃない。」
そうだよね。
私に相応しいのは中年の人。
不思議と今までは意識することさえなかった。
だから、押すよ。
ストレートにね。」
確かにそうかもしれない。
樹自身も押しが強い。
つまり、樹と陽はタイプ的に似てるのかもしれない。
似た者同士なら、親しくなるのも早いかもしれない。
「……どうかしたの?」
「えっ!?い、いえ、ストレートに押すって、確かに良いのかもしれないなぁと思ってね。」
「そうよね。
あれこれ、凝った作戦をやるよりも、きっと正攻法が伝わりやすいと思うんだ。
それにもう、好きだっていうことは伝えたんだし、今更作戦変更も出来ないもんね。」
そうだよね。
会って間もないのに、陽はもう樹に告白したんだ。
改めてすごいと思う。
考えてみたら、私は今まで自分から告白したことはなかったかもしれない。
陽は、私には似なかったんだ。
容姿も性格も。
その方がきっと良かったんだと思う。
「あなたのやりたいようにやりなさい。
応援してるから。」
その言葉は嘘ではなかった。
私は樹と別れる。
お互いのために。
陽とうまくいってくれたら、私も嬉しい。
「ありがとう!
ねぇ、恵理子さんも彼氏みつけたら?
バイト先にも、割と中年の人がいるじゃない。」
そうだよね。
私に相応しいのは中年の人。
不思議と今までは意識することさえなかった。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
王太子殿下が好きすぎてつきまとっていたら嫌われてしまったようなので、聖女もいることだし悪役令嬢の私は退散することにしました。
みゅー
恋愛
王太子殿下が好きすぎるキャロライン。好きだけど嫌われたくはない。そんな彼女の日課は、王太子殿下を見つめること。
いつも王太子殿下の行く先々に出没して王太子殿下を見つめていたが、ついにそんな生活が終わるときが来る。
聖女が現れたのだ。そして、さらにショックなことに、自分が乙女ゲームの世界に転生していてそこで悪役令嬢だったことを思い出す。
王太子殿下に嫌われたくはないキャロラインは、王太子殿下の前から姿を消すことにした。そんなお話です。
ちょっと切ないお話です。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
俺の妖精すぎるおっとり妻から離縁を求められ、戦場でも止まらなかった心臓が止まるかと思った。何を言われても別れたくはないんだが?
イセヤ レキ
恋愛
「離縁致しましょう」
私の幸せな世界は、妻の言い放ったたった一言で、凍りついたのを感じた──。
最愛の妻から離縁を突きつけられ、最終的に無事に回避することが出来た、英雄の独白。
全6話、完結済。
リクエストにお応えした作品です。
単体でも読めると思いますが、
①【私の愛しい娘が、自分は悪役令嬢だと言っております。私の呪詛を恋敵に使って断罪されるらしいのですが、同じ失敗を犯すつもりはございませんよ?】
母主人公
※ノベルアンソロジー掲載の為、アルファポリス様からは引き下げております。
②【私は、お母様の能力を使って人の恋路を邪魔する悪役令嬢のようです。けれども断罪回避を目指すので、ヒーローに近付くつもりは微塵もございませんよ?】
娘主人公
を先にお読み頂くと世界観に理解が深まるかと思います。
【完結】お飾りの妻からの挑戦状
おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。
「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」
しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ……
◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています
◇全18話で完結予定
【完結】今夜さよならをします
たろ
恋愛
愛していた。でも愛されることはなかった。
あなたが好きなのは、守るのはリーリエ様。
だったら婚約解消いたしましょう。
シエルに頬を叩かれた時、わたしの恋心は消えた。
よくある婚約解消の話です。
そして新しい恋を見つける話。
なんだけど……あなたには最後しっかりとざまあくらわせてやります!!
★すみません。
長編へと変更させていただきます。
書いているとつい面白くて……長くなってしまいました。
いつも読んでいただきありがとうございます!
白い結婚は無理でした(涙)
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。
明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。
白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。
小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。
どうぞよろしくお願いいたします。
王太子殿下の想い人が騎士団長だと知った私は、張り切って王太子殿下と婚約することにしました!
奏音 美都
恋愛
ソリティア男爵令嬢である私、イリアは舞踏会場を離れてバルコニーで涼んでいると、そこに王太子殿下の逢引き現場を目撃してしまいました。
そのお相手は……ロワール騎士団長様でした。
あぁ、なんてことでしょう……
こんな、こんなのって……尊すぎますわ!!
愛しき夫は、男装の姫君と恋仲らしい。
星空 金平糖
恋愛
シエラは、政略結婚で夫婦となった公爵──グレイのことを深く愛していた。
グレイは優しく、とても親しみやすい人柄でその甘いルックスから、結婚してからも数多の女性達と浮名を流していた。
それでもシエラは、グレイが囁いてくれる「私が愛しているのは、あなただけだよ」その言葉を信じ、彼と夫婦であれることに幸福を感じていた。
しかし。ある日。
シエラは、グレイが美貌の少年と親密な様子で、王宮の庭を散策している場面を目撃してしまう。当初はどこかの令息に王宮案内をしているだけだと考えていたシエラだったが、実はその少年が王女─ディアナであると判明する。
聞くところによるとディアナとグレイは昔から想い会っていた。
ディアナはグレイが結婚してからも、健気に男装までしてグレイに会いに来ては逢瀬を重ねているという。
──……私は、ただの邪魔者だったの?
衝撃を受けるシエラは「これ以上、グレイとはいられない」と絶望する……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる