秘密のカレはV(ヴィジュアル)系

ルカ(聖夜月ルカ)

文字の大きさ
上 下
146 / 201
side 瑠威

しおりを挟む




 「いや~、最高だったよ!」



 三度目のライブが終わった頃、レコード会社の人達が楽屋にやって来た。
 中年の人は以前来た人だったが、もう片方の人は初めて見る顔だった。



 「初めまして。僕は宣伝部の吉井といいます。
 今日、初めてライブを見せてもらったんですが、本当に感激しましたよ。」

 前回来た人とは違う人が、興奮したようにそう言った。
 俺達のライブを気に入ってもらえたようで良かった。
 明日、皆で話し合いをすることになった。
メジャーデビューの話が、どんどん現実のものに近付いていることが、まだどこか信じられない想いだ。



 「今夜も良い酒が飲めそうだなぁ…」

 「あれ?……そういえば、かお姉は?」

 「あ、今日は早めに帰るってさっき…」

 「えーーーっ…なんだよ、それ…」

 俺に言うと文句を言われると思ったのか、小西にそんな伝言を残して帰るなんて…



「かおり、なんで先に帰るって?」

 「理由は特に言ってなかったけど…」

せっかく今日は楽しく飲めると思ったのに…
やっぱり仕事の事が気になってるんだろうか?
でも、こんな日くらい、仕事のことはすっぱり忘れて楽しめば良いのに…



かおりが帰ってしまったことで、テンションは下がってしまったけど…
仕方がない…
仲間と楽しい酒を飲もうと、無理矢理に気持ちを切り替えた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

私のことはお気になさらず

みおな
恋愛
 侯爵令嬢のティアは、婚約者である公爵家の嫡男ケレスが幼馴染である伯爵令嬢と今日も仲睦まじくしているのを見て決意した。  そんなに彼女が好きなのなら、お二人が婚約すればよろしいのよ。  私のことはお気になさらず。

【完結】初夜の晩からすれ違う夫婦は、ある雨の晩に心を交わす

春風由実
恋愛
公爵令嬢のリーナは、半年前に侯爵であるアーネストの元に嫁いできた。 所謂、政略結婚で、結婚式の後の義務的な初夜を終えてからは、二人は同じ邸内にありながらも顔も合わせない日々を過ごしていたのだが── ある雨の晩に、それが一変する。 ※六話で完結します。一万字に足りない短いお話。ざまぁとかありません。ただただ愛し合う夫婦の話となります。 ※「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載中です。

地味令嬢を馬鹿にした婚約者が、私の正体を知って土下座してきました

アイアイ
恋愛
 王都の社交界で、ひとつの事件が起こった。  貴族令嬢たちが集う華やかな夜会の最中、私――セシリア・エヴァンストンは、婚約者であるエドワード・グラハム侯爵に、皆の前で婚約破棄を告げられたのだ。 「セシリア、お前との婚約は破棄する。お前のような地味でつまらない女と結婚するのはごめんだ」  会場がざわめく。貴族たちは興味深そうにこちらを見ていた。私が普段から控えめな性格だったせいか、同情する者は少ない。むしろ、面白がっている者ばかりだった。

病弱令嬢ですが愛されなくとも生き抜きます〜そう思ってたのに甘い日々?〜

白川
恋愛
病弱に生まれてきたことで数多くのことを諦めてきたアイリスは、無慈悲と噂される騎士イザークの元に政略結婚で嫁ぐこととなる。 たとえ私のことを愛してくださらなくても、この世に生まれたのだから生き抜くのよ────。 そう意気込んで嫁いだが、果たして本当のイザークは…? 傷ついた不器用な二人がすれ違いながらも恋をして、溺愛されるまでのお話。

冤罪で追放された令嬢〜周囲の人間達は追放した大国に激怒しました〜

影茸
恋愛
王国アレスターレが強国となった立役者とされる公爵令嬢マーセリア・ラスレリア。 けれどもマーセリアはその知名度を危険視され、国王に冤罪をかけられ王国から追放されることになってしまう。 そしてアレスターレを強国にするため、必死に動き回っていたマーセリアは休暇気分で抵抗せず王国を去る。 ーーー だが、マーセリアの追放を周囲の人間は許さなかった。 ※一人称ですが、視点はころころ変わる予定です。視点が変わる時には題名にその人物の名前を書かせていただきます。

【完結】追い詰められた私に貴方がしてくれたこと

白草まる
恋愛
ケラー商会を継いだラウラはドライゼ商会のシルビオと婚約を結び将来は安泰に思えた。 しかしシルビオはラウラに対し一方的に要求を突き付けるばかり。 やがて要求は脅しのようなものになり、ラウラは愛されて婚約を結んだのではなく、商会を支配下に置くための婚約だったのだと理解した。

愛しくない、あなた

野村にれ
恋愛
結婚式を八日後に控えたアイルーンは、婚約者に番が見付かり、 結婚式はおろか、婚約も白紙になった。 行き場のなくした思いを抱えたまま、 今度はアイルーンが竜帝国のディオエル皇帝の番だと言われ、 妃になって欲しいと願われることに。 周りは落ち込むアイルーンを愛してくれる人が見付かった、 これが運命だったのだと喜んでいたが、 竜帝国にアイルーンの居場所などなかった。

処理中です...