秘密のカレはV(ヴィジュアル)系

ルカ(聖夜月ルカ)

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 「瑠威~~!」

 外には、いつものように熱心なファンの子達が待っていた。
きっと、望結もどこかで見ているんだと思う。



 「かお姉!一緒に写真撮って下さい。」

 「いいわよ。」

ゴスロリファッションの女の子と並んで写真を写す。



 望結はこんな私のことをどう思ってるんだろう?
 調子に乗ってるって軽蔑してる?



 別に調子に乗ってるわけじゃない。
 女の子達がこんなことをするのは、私がシュバルツのスタッフだから。
 私と仲良くしておけば何らかのメリットがあるとか、そのくらいのことしか考えてないに決まってる。
でも、私は誰かにメンバーの情報を流したりもしないし、メリットなんて何もないんだけど…
きっと、内心では良く思われてないだろうこともわかってる。
 衣装を縫ってるってだけで、メンバーと仲良くして…って、妬まれてるだろう。
でも、私が若くないから、それだけは安心してるんじゃないかな。
 「あんなおばさん、メンバーも相手にしない」って。
そうじゃなかったら、きっともっとあからさまに嫌われてたと思うから。



そんなことを思ったら、自嘲めいた笑みが浮かんだ。



 (そう…私はおばさんだもん…)


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