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璃愛とエミリー

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「えっと…望結は本名もけっこう画数が多い漢字だから、やっぱりそういうのが良いよね。」

さゆみはぶつぶつ言いながら、視線を宙に泳がせて首をひねっていた。



さゆみは私に漢字の名前をつけるつもりなのかな?
じゃあ、さゆみもその方が良い?
さゆみは本名がひらがなだから、なかなか漢字のイメージが浮かばない。



 (……あ……)


その時、私の脳裏には金髪のウィッグをかぶったさゆみの顔がぼんやりと浮かんでた。
そうだ…あの時、なんか外国の人みたいって感じたんだ。
じゃあ、漢字よりもカタカナの方が良いかも…



「望結!決まったよ!
 璃愛なんてどう?
りは瑠璃の璃、あは愛…
ね?可愛いでしょう?」

 「り…りあ?」

なんか、私にはもったいないっていうか、この顔で「りあ」は恥ずかしいっていうか…
くすぐったいような複雑な気分だ…



「あ、ありがとう…」

 「で……私のは決まった?」

 「え?えっと…あの…その……」

さゆみはすごく期待した顔で私を見てる。
 何か言わなくちゃ…何か… 
 
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