Gift

097. 決戦

４

半次郎が犬たちの星に着いた時、すでに熾烈な戦いが始まっていました。
 犬たち、動物の星へ、まるでたこやいかのような者たちが攻め込んできたのです。
 犬の話によると、たこたちの星は水質汚染が激しく、住めなくなって、犬たちの星を攻めて来たということでした。
 情勢は、動物の方が優勢に見えました。



 「これなら、私が加勢しなくとも大丈夫なのではないか？」

 「いえ、油断は出来ません。
 奴らは主に水の中に住む種族ですから、雨でも降ったら急に元気を取り戻すのです。」

 「奴らは水の中に住むのか？
この星に湖や海はあるのか？」

 「はい、もちろんあります。」

 「ならば、そこに奴らを住まわせてやれば良いのではないか？」

 「あ……」



 半次郎の提案により、どうぶつたちとたこたちは簡単に和解し、戦争は終わりました。
 半次郎は、戦いを終わらせた英雄として後世に名を残しました。



 半次郎は一生遊んでも使いきれない程の財宝をもらい、元の世界に戻りました。
ただ、犬がアンドロイドを回収し忘れたので、半次郎はアンドロイドを双子の弟ということにして、生涯、仲良く暮らしましたとさ。