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ルカ(聖夜月ルカ)

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091. こんなところで死んでたまるか!

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無事、楊俊達は次のゾーンに進むことが出来た。
それからも様々な苦難が2人を襲ったが、どうにかそのすべてをくぐりぬけることが出来た。

「お疲れ様でした!
ついにここが最後の試練です!」

そこにはバスタブのようなものが置いてあった。

「ただいま、すぐに用意しますので少々お待ち下さい。」

数人の白衣を着た男達が大きな鍋を持って現れる。

「ジャジャーーン!
カツカレーの太っ腹盛りでございます!」

太っ腹にも程がある。

「これって、一体何人前なんだ?」

「通常のサイズの百人前でございます。
これを時間内に食べきれたら試練はすべておしまいです。
では、スタート!」

質問する暇を与えられないままに大食い試練はスタートした。

楊俊も李雲も必死で食べるが、バスタブのような大皿に盛られたカツカレーは一向に減る気配を見せない… 

「うぅ…王子様…私は腹が破れそうでございます。」

「破れても食えっ!」

楊俊の鬼のような言葉に、李雲は涙を流しながらカレーを口に運ぶ…

(…あぁ、きっと、カツカレーがトラウマになってしまう…)

トラウマどころの騒ぎではない。
試練をすべてクリア出来なかったら、大竜の餌にされてしまうことを忘れたのか…!!

2人のペースが目に見えて遅くなってきた…
無情にもその間も電工掲示板の時は刻々と進んでいく…

もはや、これまでか…!?

そう思った時だった!



「王子様~!」



「あ…伽羅…おまえ、なぜこんな所に…?!」

「翠の姿が見えたから追い掛けてきたら…ずるいっ!
2人でこんなおいしそうなもの食べて!!」

伽羅はバッグの中から、マイスプーンを取り出すと、凄まじいスピードで目の前の太っ腹盛りをたいらげていく。
太っ腹盛りはみるみるうちに減っていく…

(…こいつの胃袋はブラックホールだ…)

2人が唖然としているうちに、伽羅は両手をあわせて「ごちそうさま」と呟いた。

タイムアップの5秒前のことだった。

「やった!!」

「し、しかし、今のは反則なのでは…」

「おまえは『2人で食べること』とは言わなかったぞ!
これでクリアだ!」


 
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