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ルカ(聖夜月ルカ)

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079. 扉

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「あっ!」



まただ…またさっきと同じ激しい眩暈が僕を襲った。
 目を閉じ、再び開けた時、あたりの景色はまたも変わっていた。



 「そんなの知らないわよ。」



 僕は木陰に身を潜めていた。
そこは体育館の裏みたいな場所で、三人程の女子学生が階段に腰掛け、話をしていた。



 「だいたい、あんなだっさいくせに、私に告って来ること自体、間違いじゃない?」

 「それは、あんたが気のあるようなふりをしたせいでしょ?」

 「ちょっとからかっただけよ。
あいつ、けっこう金持ってたし。」

 「真由、あんた、パソコンとスマホ、貢がせてたよね。」

 「貢がせたなんて、人聞きの悪いこと言わないでよ…
あれは、あいつが勝手にくれたのよ。」

 「でも、あれはさすがにきつかったよね。
 岡本、きっとうまくいくと思って告ったんだろうけど、あんたの断り方は酷かったもんね。
そりゃあ、傷付いて死ぬわ。」

 「あの程度で死ぬような奴は、早く死んだ方が良いんだよ。鬱陶しい。」

 「きっつーい!」

 女子学生たちは、声を上げて笑った。



 今の話を考えると…岡本っていう少年が死んだ原因は女子学生のようだ。
だけど、潤はそれを自分のせいだと考えている…



「あっ…!」



まただ…酷い眩暈のせいで、世界が傾く。
 僕はその場に倒れ…そして……

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