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ルカ(聖夜月ルカ)

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075. 仮面

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その時、不意に扉を叩く音がした。

出てみると、そこにはイヴの姿があった。

「イヴ、どうしたんだい?」

「デートの前にこの近くでちょっと用があったんだけど、それが思いの外早くに済んじゃって…
せっかくだから迎えに来たんだけど…ちょっと早すぎたかしら?」

「いや、そんなことないよ。
お茶でも飲んでいくかい?それともすぐにでかける?」

「そうね、今日はお天気が良いから外の方が気持ち良いわ!」

「じゃ、すぐにでかけよう!」

2人は予定していた湖にでかけ、ボートに乗っていろいろなことを話し合った。
以前から感じてはいだが、話せば話す程イヴとは価値観が近いことをマークは感じ、幸せな気分に浸る。

夜になり、2人はレストランで食事をした。

「良いお店を知ってるのね、ここにはよく来るの?」

「いや、初めてだよ。
君と綺麗な夜景を見ながら食事をしたいと思って探したんだ。」

「本当?
実はよく女の子と来たことがあるんじゃないの?」

「僕のことをそんなにモテると思ってくれてるなんて光栄だね!
残念ながら、僕はそんなにモテないし、たとえモテてたとしてもきっとここには来てないね。」

「なぜ?」

「ここには特別な人とだけ来たいから…」

「えっ?それって…」

「だから、今日は君をここへ連れて来たんだ。
僕が君にとっての特別な人になれるかどうかはわからないけど、僕は、君と来たかったんだ…」

「マーク……」

「わがままいってごめんよ。気にしないでおくれ。」

「わがままなんかじゃないわ。
…だって、私もあなたと同じ気持ちだもの…」

「本当かい、イヴ?!」

イヴは、黙ってうなずいた。

天にも上るような気持ちでマークは家に戻った。
ついに告白出来た!
しかも、告白出来ただけじゃなく彼女は自分の気持ちを受け入れてくれたのだから。

部屋に戻って、マークは心臓が凍りつく程、驚いた。
テーブルの上に、あの仮面があったのだ!

(そうだ!今日はまだ仮面をつけていなかったんだ!
いきなりでかけることになったから、つけるのを忘れていたんだ。
なのに、なぜ?!)
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