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ルカ(聖夜月ルカ)

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070. 光りさす庭

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精神的には安定したが、やはり願いの番人はみつからず、毎日、同じような場所をぐるぐると回っているように思えた。
ある時、タイラーは片隅に立てかけられたスコップをみつけた。
あたりには掘った跡もあった。



「やっぱり、こんな所に来た奴はいたんだな。」

「そのようだな。」

「そういえば…どこかから風が入ってきてないか?」

「そうかな?俺にはよくわからないが…」

「間違いない!
きっと、このスコップの持ち主はそれを感じてここを掘ったんだ!
もう少し掘ったら、外に出られるんじゃないか?」

「そうか?妙にここの土は脆そうだぞ。
やめといた方が良いんじゃないか?」

タイラーはダグラスが止めるのも聞かずにスコップを手にした。



「気を付けろよ、タイラー!」

「あぁ、大丈夫だ!」

タイラーは力を込めて土を掻き出す。
パラパラと頭上から小石が落ちて来たのを感じ、タイラーが顔を上げた時だった。



「危ない!!」

ほんの一瞬前までタイラーのいた場所に固い岩が崩れ落ちた。
タイラーは、ダグラスに突き飛ばされて事無きを得、その代わりに岩はダグラスの頭蓋骨を直撃した。



「ダグラス!!」

「タイラー…だいじょう…」

「ダグラス!!」

即死だった…
ダグラスの頭部はすぐに真っ赤に染まり、なす術もないままにダグラスは動かなくなった…



「ダグラス…!!」

自分のせいで知り合ったばかりの友人が命を落としてしまった…

タイラーはしばらくはそこから動けないでいた。
このまま死んでしまおうかとも考えた。
だが、そのうちにタイラーの心にはある決意が芽生えた。



ダグラスの代わりに、願いの番人をみつけるという堅い決意が… 
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