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055. 新種生物発見!
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「大丈夫?
ニョロンちゃん、しっかりして!!」
「う…ううん…」
「あ!気が付いたようだぞ!」
「ここは…?」
「ここは、カッパーポンの村だよ。」
「カッパーポン?」
「そうだよ、ニョロンちゃん、そして、僕はカパエル。
ミカエルだけどカパエル。思い出した?
身体は大丈夫?」
「ミカエルだけどカパエルさん…?ニョロンちゃん?
どうしたんでしょう?…私…なにも…何も思い出せません。」
「え…!何も思い出せないって…
カパリックさん、ニョロンちゃんはどうなっちゃったの?」
「ふむ…どうやら、記憶喪失のようじゃな。」
「きおくそうしつ…?
それって、なあに?」
「それはじゃな。
なんらかのショックによって、今までの記憶を忘れてしまうことなんじゃ。」
「そ、そ、そんな…!」
「そっか~…
大変なことになったね。
でも、ニョロンちゃん、記憶を思い出すまでここで暮らせば良いよ。
ね、カパリックさん!」
「そうじゃな。
そして、わしらでニョロンの家族の情報を探してみることにしよう。
ニョロンみたいな生き物は今まで見た事がないが、どこか遠くから来たのかのう?
そういえば、カパエル、この子の名前は『ニョロン』で間違いないんじゃな?」
「う…ん。
もうちょっと長い名前だったはずだけど、後の方は忘れちゃった。
でも、『ニョロン』は間違いないよ!」
「『ニョロンなんとか…』ってわけじゃな!
よし、わかった!
早速、チラシ作りに取りかかろう!」
「み、皆さん、本当にありがとうございます。
こんな見ず知らずの私のために、こんなにご親切にして下さって…」
「何を言うとるんじゃ。
困った時はお互い様じゃ!」
*
それからすぐに、ニョロンのことが全世界のカッパ達に配信されたが、ニョロンについての情報は何一つ得られることはなかった。
異世界から来たのだから知る者がいないのも当たり前のことだが、そんなことは誰も知らない…
あの時…
カパエルの水分量の多い身体と、ニョーンスライムVのゲル状の身体が接触することによって莫大な量の静電気が発生した。
ニョーンスライムVを激しい電気ショックが貫き、記憶を失うだけではなく性格も豹変してしまったというわけだったのだ。
記憶は戻らず、元の世界に戻る事も出来なかったが、ニョーンスライムVはカッパーポンの村で差別されることもなく皆に愛され幸せに暮らすことが出来た。
ニョロンちゃん、しっかりして!!」
「う…ううん…」
「あ!気が付いたようだぞ!」
「ここは…?」
「ここは、カッパーポンの村だよ。」
「カッパーポン?」
「そうだよ、ニョロンちゃん、そして、僕はカパエル。
ミカエルだけどカパエル。思い出した?
身体は大丈夫?」
「ミカエルだけどカパエルさん…?ニョロンちゃん?
どうしたんでしょう?…私…なにも…何も思い出せません。」
「え…!何も思い出せないって…
カパリックさん、ニョロンちゃんはどうなっちゃったの?」
「ふむ…どうやら、記憶喪失のようじゃな。」
「きおくそうしつ…?
それって、なあに?」
「それはじゃな。
なんらかのショックによって、今までの記憶を忘れてしまうことなんじゃ。」
「そ、そ、そんな…!」
「そっか~…
大変なことになったね。
でも、ニョロンちゃん、記憶を思い出すまでここで暮らせば良いよ。
ね、カパリックさん!」
「そうじゃな。
そして、わしらでニョロンの家族の情報を探してみることにしよう。
ニョロンみたいな生き物は今まで見た事がないが、どこか遠くから来たのかのう?
そういえば、カパエル、この子の名前は『ニョロン』で間違いないんじゃな?」
「う…ん。
もうちょっと長い名前だったはずだけど、後の方は忘れちゃった。
でも、『ニョロン』は間違いないよ!」
「『ニョロンなんとか…』ってわけじゃな!
よし、わかった!
早速、チラシ作りに取りかかろう!」
「み、皆さん、本当にありがとうございます。
こんな見ず知らずの私のために、こんなにご親切にして下さって…」
「何を言うとるんじゃ。
困った時はお互い様じゃ!」
*
それからすぐに、ニョロンのことが全世界のカッパ達に配信されたが、ニョロンについての情報は何一つ得られることはなかった。
異世界から来たのだから知る者がいないのも当たり前のことだが、そんなことは誰も知らない…
あの時…
カパエルの水分量の多い身体と、ニョーンスライムVのゲル状の身体が接触することによって莫大な量の静電気が発生した。
ニョーンスライムVを激しい電気ショックが貫き、記憶を失うだけではなく性格も豹変してしまったというわけだったのだ。
記憶は戻らず、元の世界に戻る事も出来なかったが、ニョーンスライムVはカッパーポンの村で差別されることもなく皆に愛され幸せに暮らすことが出来た。
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