Gift

053. 50/50（フィフティ・フィフティ）

３

＊



 「なんじゃ、こりゃ！？」

 久しぶりにミンタカ星に戻って来た神様は、星の惨状に目を丸くしました。



 「あらあら…大変じゃない。」

 神様と一緒にミンタカ星に来た女神様は、ふふふと笑います。



 「笑ってる場合じゃないぞ。
どういうことだ。
なぜ、こんなことになったんじゃ！？」

 「確か、最初の生物の足跡から同じ生物が出来るようにプログラミングして行ったのよね？」

 「そうじゃ。しかし、それがなぜこんなことに…？」

 「きっと、何か不具合が起こったのね。
……あら、言われてみれば、あっちとこっちは少し違うわよ。
わかったわ！きっと、オリジナルだけじゃなくて、複製の足跡からも増えちゃったのよ。」

 「そ、そうじゃろうか？」

 「ええ、間違いないわ。」

 女神様は、深く頷きました。



 「し、しかし、一体、どうすれば…」

 「そもそも足跡から増えるなんていう設定からして良くないわ。　
それと、きっと成長のスピードが速すぎたのよ。」

 「では、どうすれば？」

 「そうねぇ…」

 女神様は、腕を組んで考えます。



 「まずは、足跡から増えるプログラミングを解除してちょうだい。」

 「わ、わかった！」

 神様は、言われた通りにしました。



 「しばらく戦いを続けさせましょう。」

 神様と女神様が見守る中、生物たちは戦い続け、そのうちその数は今までの５分の１程になりました。