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050. 過去・現在・未来
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「畜生!ジュディの奴…!!」
ビリーは、グラスの酒をがぶがぶとあおった。
「ビリー、もうちょっとゆっくり飲みなよ。
そんな飲み方しちゃ身体に悪いぞ!」
「うるせぇ!
これが飲まずにいられるかってんだ!
ガタガタ言わずに、あんたは黙って酒を出せば良いんだよ!
ほらっ!もう一杯!!
いや、面倒だから瓶ごと持って来い!」
ビリーは、カウンターに空のグラスを乱暴に置いた。
店主は、うんざりした顔で棚の上の瓶を取り、ビリーの前に差し出した。
「ほらよ!好きなだけ飲みな!」
それだけ言うと店主は太った身体を揺らしながら、店の奥に引っ込んで行った。
「はいはい、言われなくても全部いただきますよ…
いや、こんなもんじゃ足りねぇぞ!
今夜は夜通し飲んでやるんだからな!!」
「……あのぉ…もしよろしければ…」
「なんだ、あんた…?」
ビリーの隣の席に、一人の男が静かに腰を降ろした。
「もしよろしければ、私にも一杯おごっていただけないでしょうか?」
「なんだ、そんなことか…
あぁ、一杯といわず何倍でも飲め!
その代わり、俺の話を聞いてもらうぞ!」
「ありがとうございます。」
礼儀正しく身なりもそこそこきちんとした男が酒をたかるだなんて…
そんな違和感を感じながらも、ビリーは、男と一緒にグラスを傾けた。
「これも何かの縁だ。
今夜はゆっくり飲もうぜ!」
「ありがとうございます。」
「早速だが…俺の聞いてくれるか?」
「ええ、聞かせて下さい。」
ビリーは、グラスの酒をがぶがぶとあおった。
「ビリー、もうちょっとゆっくり飲みなよ。
そんな飲み方しちゃ身体に悪いぞ!」
「うるせぇ!
これが飲まずにいられるかってんだ!
ガタガタ言わずに、あんたは黙って酒を出せば良いんだよ!
ほらっ!もう一杯!!
いや、面倒だから瓶ごと持って来い!」
ビリーは、カウンターに空のグラスを乱暴に置いた。
店主は、うんざりした顔で棚の上の瓶を取り、ビリーの前に差し出した。
「ほらよ!好きなだけ飲みな!」
それだけ言うと店主は太った身体を揺らしながら、店の奥に引っ込んで行った。
「はいはい、言われなくても全部いただきますよ…
いや、こんなもんじゃ足りねぇぞ!
今夜は夜通し飲んでやるんだからな!!」
「……あのぉ…もしよろしければ…」
「なんだ、あんた…?」
ビリーの隣の席に、一人の男が静かに腰を降ろした。
「もしよろしければ、私にも一杯おごっていただけないでしょうか?」
「なんだ、そんなことか…
あぁ、一杯といわず何倍でも飲め!
その代わり、俺の話を聞いてもらうぞ!」
「ありがとうございます。」
礼儀正しく身なりもそこそこきちんとした男が酒をたかるだなんて…
そんな違和感を感じながらも、ビリーは、男と一緒にグラスを傾けた。
「これも何かの縁だ。
今夜はゆっくり飲もうぜ!」
「ありがとうございます。」
「早速だが…俺の聞いてくれるか?」
「ええ、聞かせて下さい。」
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