325 / 697
048. 追走劇
7
しおりを挟む
「まずい!サンダー!走るぞ!!」
「あ……!!」
慌てた拍子にジェシカはバランスを崩し、前のめりに転んでしまった。
「サンダー!!」
どさりというその音にクリントが振り向くと、ジェシカのすぐ目の前にあのアーロンが立ちはだかっていたのだ!
「もう逃がさんぞ!この盗人めが!
我がメイスン家の長年の恨みを思い知れ!」
アーロンが、剣を高く振りかざした!
「待て!!」
「なんだ、盗人!
今更、命乞いをしても無駄だ!」
「このお宝の話をもちかけたのは俺なんだ。
この女はほんのちょっと手伝いをしただけなんだ。
頼む。俺は殺されても構わないからこの女だけは見逃してくれ!
後生だ…!」
「そういうことだったか…
私とて女を斬るのは気が進まない。
それならおまえに免じてこの女は見逃してやろう。」
「クリント!!あんた、何馬鹿なこと言ってるんだよ!」
「サンダー、俺のことは良いから早く行け!!」
クリントは、アーロンの前に跪いた。
「よし!良い度胸だ!」
アーロンの剣が掲げられたその刹那…
「おっさん!あんたの探してるものはこれなんだろ!」
ジェシカが、3つの宝石をアーロンに向かって見せつけた。
「そ、それは、我がメイスン家の家宝、虹の宝石!」
「えいっ!」
「あ~~~っっ!!何をする!!」
ジェシカは、オレンジ色の宝石をアーロンの背後に投げ捨てた。
弧を描いて着地した宝石は、そのまま坂道を転がっていく。
「ほら、ほら、早くおいかけないとどこにいったかわからなくなるよ!!」
ジェシカは赤い宝石、黄色い宝石を次々と投げつけた。
「おのれ~~っっ!!」
アーロンは怒りに満ちた瞳でジェシカを一瞥すると、転がる宝石を追いかけて行った。
「あ……!!」
慌てた拍子にジェシカはバランスを崩し、前のめりに転んでしまった。
「サンダー!!」
どさりというその音にクリントが振り向くと、ジェシカのすぐ目の前にあのアーロンが立ちはだかっていたのだ!
「もう逃がさんぞ!この盗人めが!
我がメイスン家の長年の恨みを思い知れ!」
アーロンが、剣を高く振りかざした!
「待て!!」
「なんだ、盗人!
今更、命乞いをしても無駄だ!」
「このお宝の話をもちかけたのは俺なんだ。
この女はほんのちょっと手伝いをしただけなんだ。
頼む。俺は殺されても構わないからこの女だけは見逃してくれ!
後生だ…!」
「そういうことだったか…
私とて女を斬るのは気が進まない。
それならおまえに免じてこの女は見逃してやろう。」
「クリント!!あんた、何馬鹿なこと言ってるんだよ!」
「サンダー、俺のことは良いから早く行け!!」
クリントは、アーロンの前に跪いた。
「よし!良い度胸だ!」
アーロンの剣が掲げられたその刹那…
「おっさん!あんたの探してるものはこれなんだろ!」
ジェシカが、3つの宝石をアーロンに向かって見せつけた。
「そ、それは、我がメイスン家の家宝、虹の宝石!」
「えいっ!」
「あ~~~っっ!!何をする!!」
ジェシカは、オレンジ色の宝石をアーロンの背後に投げ捨てた。
弧を描いて着地した宝石は、そのまま坂道を転がっていく。
「ほら、ほら、早くおいかけないとどこにいったかわからなくなるよ!!」
ジェシカは赤い宝石、黄色い宝石を次々と投げつけた。
「おのれ~~っっ!!」
アーロンは怒りに満ちた瞳でジェシカを一瞥すると、転がる宝石を追いかけて行った。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説

【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~
みやま たつむ
ファンタジー
【本編完結しました(812話)/後日譚を書くために連載中にしています。ご承知おきください】
事故死したところを別の世界に連れてかれた陽キャグループと、巻き込まれて事故死した事なかれ主義の静人。
神様から強力な加護をもらって魔物をちぎっては投げ~、ちぎっては投げ~―――なんて事をせずに、勢いで作ってしまったホムンクルスにお店を開かせて面倒な事を押し付けて自由に生きる事にした。
作った魔道具はどんな使われ方をしているのか知らないまま「のんびり気ままに好きなように生きるんだ」と魔物なんてほっといて好き勝手生きていきたい静人の物語。
「まあ、そんな平穏な生活は転移した時点で無理じゃけどな」と最高神は思うのだが―――。
※「小説家になろう」と「カクヨム」で同時掲載しております。
ヒロインは始まる前に退場していました
サクラ
ファンタジー
とある乙女ゲームの世界で目覚めたのは、原作を知らない一人の少女
産まれた時点で本来あるべき道筋を外れてしまっていた彼女は、知らない世界でどう生き抜くのか。
母の愛情、突然の別れ、事故からの死亡扱いで目覚めた場所はゴミ捨て場
捨てる神あれば拾う神あり?
人の温かさに触れて成長する少女に再び訪れる試練。
そして、本来のヒロインが現れない世界ではどんな未来が訪れるのか。
主人公が7歳になる頃までは平和、ホノボノが続きます。
ダークファンタジーになる予定でしたが、主人公ヴィオの天真爛漫キャラに ダーク要素は少なめとなっております。
同作品を『小説を読もう』『カクヨム』でも配信中。カクヨム先行となっております
追いつくまで しばらくの間 0時、12時の一日2話更新としております
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。

ゴミスキルでもたくさん集めればチートになるのかもしれない
兎屋亀吉
ファンタジー
底辺冒険者クロードは転生者である。しかしチートはなにひとつ持たない。だが救いがないわけじゃなかった。その世界にはスキルと呼ばれる力を後天的に手に入れる手段があったのだ。迷宮の宝箱から出るスキルオーブ。それがあればスキル無双できると知ったクロードはチートスキルを手に入れるために、今日も薬草を摘むのであった。
本当にあった怖い話
邪神 白猫
ホラー
リスナーさんや読者の方から聞いた体験談【本当にあった怖い話】を基にして書いたオムニバスになります。
完結としますが、体験談が追加され次第更新します。
LINEオプチャにて、体験談募集中✨
あなたの体験談、投稿してみませんか?
投稿された体験談は、YouTubeにて朗読させて頂く場合があります。
【邪神白猫】で検索してみてね🐱
↓YouTubeにて、朗読中(コピペで飛んでください)
https://youtube.com/@yuachanRio
※登場する施設名や人物名などは全て架空です。
ファントーシュ 私は魔法が使えない
かける
ファンタジー
アカネ・シズクノは小さいころから魔法が使えなかった。
自分はいつか魔女になるんだ。そう願わぬ願いを毎日信じていた。
ある日、アカネは師匠となる魔女と出会った。
アカネは魔女についていき、弟子となった。
物語はそうしたアカネが成長し、魔法使いとなったお話。

プラス的 異世界の過ごし方
seo
ファンタジー
日本で普通に働いていたわたしは、気がつくと異世界のもうすぐ5歳の幼女だった。田舎の山小屋みたいなところに引っ越してきた。そこがおさめる領地らしい。伯爵令嬢らしいのだが、わたしの多少の知識で知る貴族とはかなり違う。あれ、ひょっとして、うちって貧乏なの? まあ、家族が仲良しみたいだし、楽しければいっか。
呑気で細かいことは気にしない、めんどくさがりズボラ女子が、神様から授けられるギフト「+」に助けられながら、楽しんで生活していきます。
乙女ゲーの脇役家族ということには気づかずに……。
#不定期更新 #物語の進み具合のんびり
#カクヨムさんでも掲載しています

【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる