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ルカ(聖夜月ルカ)

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041. 最後の審判

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 「あっ!」



 目を開けた時、俺は見知らぬ部屋のベッドに寝かされていた。
 頭や腕には包帯が巻かれ、体には何本かのコードや点滴の管が繋がっていた。



そうだ…俺は事故に遭ったんだ。
そして、俺は死んで地獄に行くことが決まっている。



そう思ったら居ても立っても居られず、俺はコード類をはずし、病室から抜け出した。



 後藤に謝らなきゃいけない。
 新田にも謝って本当のことを話さなければならない。
 俺は、もうじき死ぬ身だ。
 死ぬ前にそれだけはちゃんとやっておかないと…



俺は、新田と後藤の連絡先を調べ、二人を公園に呼び出した。



 「福本…お前、事故に遭ったって聞いたけど…大丈夫なのか?」

 「きっと天罰だな。
 新田、すまなかった!実は……」

 俺は、新田に謝った。
 手付かずだった一万円も返した。
 新田はまだどこか信じられないようだった。



 「それと、後藤…本当に済まなかった。
きっと、お前が俺のことをチクると思ったから、それであんなことしてしまって…
本当に悪かった。」

 後藤は、小さく頷いた。



 「多分、そうじゃないかなって思ったんだ。
でも…僕の家は貧乏だし、君のことを話したとしても、きっと僕はみんなに疑われると思った。
だから、言っても無駄だって思ったんだ。
それに、万一、君じゃなかったら、君に迷惑をかけてしまうし…」

 「後藤……」

 後藤の言葉に、俺の心はなおさら痛んだ。
 後藤はもう良いって言ってくれたけど、後藤の家にも行って、お母さんにも謝った。



 「福本君、どうもありがとう。」

 「何、言ってんだよ、俺のせいでお前は酷い目にあったんじゃないか。」

 「でも、君はこうして本当のことを話してくれた。
 僕…本当に嬉しいよ。」

 「後藤……」

 今までほとんどしゃべったこともなくて、どんな奴なのかも知らなかったけど、後藤って良い奴だなって思った。
こんな良い奴だとわかってたら、俺もきっとあんなことは出来なかっただろうに。



とりあえず、俺はやるべきことを済ませ、病院に戻った。
 俺がいなくなったことで、病院は大騒動だったようで、家族も来ていた。
 俺はまたみんなに頭を下げ、ベッドに横になった。



 俺が死ぬのは今夜だろうか?
こんな若さで死ぬのは嫌だけど、後藤と新田のことは一応片が付いたから、心の中は落ち着いてはいた。



 (地獄って、どんなところなんだろう?
 痛い想いや苦しい想いをするのかな…)



そんなことを考えながら、俺は眠りに就いた。
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