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037. 魔女と魔法使い
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「いって~!」
風に煽られた木片が、マルゴの頭にぶつかった。
「あ、ごめん…」
その様子に気付いて小さな声で謝ったのは、一目で魔法使いとわかる出で立ちの少女・ミーシャだった。
「痛いじゃないか!
そんな所でへなちょこ魔法の練習なんてするなよな!
迷惑だ!」
マルゴの頭にあたったのは、ほんの小さな木片だった。
たいしたことはなかったにも関わらず大袈裟に怒るのは、ミーシャと同じく、どこからどう見ても魔法使いに見える少年・マルゴだった。
「ひど~い!誰がへなちょこですって!」
「へなちょこだからへなちょこだって言ったんだ!
気を付けろよな!!」
それだけ言うと、マルゴはぷいと横を向き、去って行った。
「何よ、嫌な奴!べ~だ!!」
立ち去ったマルゴの背中に向かって、ミーシャは真っ赤な舌を出す。
*
「うぅ…さみぃ。
冷えてきたなぁ…
火でも点けるか。」
呪文を唱え、燃え始めた火はマッチの火よりも小さなものだった。
「ぷっ!ずいぶんとお粗末な火だこと。
良かったら、マッチをお貸ししましょうか?」
背後からかけられた声にマルゴが振り向く。
「あぁ~っっ!おまえは、さっきのへなちょこ魔女!」
「失礼ね!誰がへなちょこよ!
あんたこそ、そんなちっちゃな火しか点けられないへなちょこ魔法使いじゃないの!」
夕暮れ近くになって、街道のはずれでミーシャとマルゴは思いがけず再会した。
「よくも言ってくれたな!
へなちょこ魔女め!
ようし、それじゃあどっちの腕が上か対決しようじゃないか!」
「対決?……面白いわね。受けて立とうじゃないの!
あんただけには負ける気がしないわ。」
「何を~~~っっ!」
ここでは街道を通る人達に迷惑だということで、二人はこの先の森で対決することに決めた。
風に煽られた木片が、マルゴの頭にぶつかった。
「あ、ごめん…」
その様子に気付いて小さな声で謝ったのは、一目で魔法使いとわかる出で立ちの少女・ミーシャだった。
「痛いじゃないか!
そんな所でへなちょこ魔法の練習なんてするなよな!
迷惑だ!」
マルゴの頭にあたったのは、ほんの小さな木片だった。
たいしたことはなかったにも関わらず大袈裟に怒るのは、ミーシャと同じく、どこからどう見ても魔法使いに見える少年・マルゴだった。
「ひど~い!誰がへなちょこですって!」
「へなちょこだからへなちょこだって言ったんだ!
気を付けろよな!!」
それだけ言うと、マルゴはぷいと横を向き、去って行った。
「何よ、嫌な奴!べ~だ!!」
立ち去ったマルゴの背中に向かって、ミーシャは真っ赤な舌を出す。
*
「うぅ…さみぃ。
冷えてきたなぁ…
火でも点けるか。」
呪文を唱え、燃え始めた火はマッチの火よりも小さなものだった。
「ぷっ!ずいぶんとお粗末な火だこと。
良かったら、マッチをお貸ししましょうか?」
背後からかけられた声にマルゴが振り向く。
「あぁ~っっ!おまえは、さっきのへなちょこ魔女!」
「失礼ね!誰がへなちょこよ!
あんたこそ、そんなちっちゃな火しか点けられないへなちょこ魔法使いじゃないの!」
夕暮れ近くになって、街道のはずれでミーシャとマルゴは思いがけず再会した。
「よくも言ってくれたな!
へなちょこ魔女め!
ようし、それじゃあどっちの腕が上か対決しようじゃないか!」
「対決?……面白いわね。受けて立とうじゃないの!
あんただけには負ける気がしないわ。」
「何を~~~っっ!」
ここでは街道を通る人達に迷惑だということで、二人はこの先の森で対決することに決めた。
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