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031. 勝つために手段は選ばない
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次の朝、ヨンヨンは目が覚めるとすぐに隣の部屋へ飛んでいった。
「あ…!!」
(わらしちゃん、やっぱり来たんだ…!!)
昨夜ヨンヨンが置いておいたお膳の上の手紙とみたらし団子は消えていた。
「おはよう、ヨンヨン。もうすぐ、朝ご飯じゃからな。
早く、顔洗っておいで」
「は~い!」
いつものように、ばあちゃんと2人で朝ご飯を食べている時のことだった。
「おや!わらしちゃん、久しぶりだね…」
「えっっ!!」
驚いたヨンヨンが振り向くと、部屋の隅におかっぱ頭の小さな男の子が座っていた。
ばあちゃんみたいな格好をしてる。
「わらしちゃん…なの?」
男の子はこくりと頷いた。
ばあちゃんは、わらしちゃんは人間じゃないと言ってたけど、妖精でも『もぉ~』でもなく、ヨンヨンの目にはわらしちゃんは人間と同じに見えた。
「わらしちゃん、お手紙読んでくれたんだぁ…!」
「読めなかったけど、見た…」
「え……」
……無理もない…ヨンヨンが書いたのは妖精の文字だったのだから…
「でも、何が書いてあるのか、なんとなくわかった」
「そっか~、良かった!」
「お団子も食べた」
「あれね、ヨンヨンが作ったんだよ!
おいしかった?」
わらしちゃんは、黙って頷いた。
「わらしちゃんも朝ご飯、食べるかい?」
わらしちゃんはにっこり頷いて微笑んだ。
「ばあちゃん、あ~ん」
わらしちゃんはじゃがいもを指差して大きな口を開ける。
「はいはい。」
ばあちゃんはわらしちゃんの口にじゃがいもを運んでくれた。
(なんで?!わらしちゃんはヨンヨンより大きいから、お箸もちゃんと使えるはずなのに…)
「ばあちゃん、今度はこれ!」
わらしちゃんは今度は鮭の切り身を指差した。
そして、さっきと同じように食べさせてもらう。
わらしちゃんは、とっても嬉しそうな顔をして口を動かしている。
「わらしちゃん、どうして自分で食べないの?」
「おらとばあちゃんは仲良しだから」
「あ…!!」
(わらしちゃん、やっぱり来たんだ…!!)
昨夜ヨンヨンが置いておいたお膳の上の手紙とみたらし団子は消えていた。
「おはよう、ヨンヨン。もうすぐ、朝ご飯じゃからな。
早く、顔洗っておいで」
「は~い!」
いつものように、ばあちゃんと2人で朝ご飯を食べている時のことだった。
「おや!わらしちゃん、久しぶりだね…」
「えっっ!!」
驚いたヨンヨンが振り向くと、部屋の隅におかっぱ頭の小さな男の子が座っていた。
ばあちゃんみたいな格好をしてる。
「わらしちゃん…なの?」
男の子はこくりと頷いた。
ばあちゃんは、わらしちゃんは人間じゃないと言ってたけど、妖精でも『もぉ~』でもなく、ヨンヨンの目にはわらしちゃんは人間と同じに見えた。
「わらしちゃん、お手紙読んでくれたんだぁ…!」
「読めなかったけど、見た…」
「え……」
……無理もない…ヨンヨンが書いたのは妖精の文字だったのだから…
「でも、何が書いてあるのか、なんとなくわかった」
「そっか~、良かった!」
「お団子も食べた」
「あれね、ヨンヨンが作ったんだよ!
おいしかった?」
わらしちゃんは、黙って頷いた。
「わらしちゃんも朝ご飯、食べるかい?」
わらしちゃんはにっこり頷いて微笑んだ。
「ばあちゃん、あ~ん」
わらしちゃんはじゃがいもを指差して大きな口を開ける。
「はいはい。」
ばあちゃんはわらしちゃんの口にじゃがいもを運んでくれた。
(なんで?!わらしちゃんはヨンヨンより大きいから、お箸もちゃんと使えるはずなのに…)
「ばあちゃん、今度はこれ!」
わらしちゃんは今度は鮭の切り身を指差した。
そして、さっきと同じように食べさせてもらう。
わらしちゃんは、とっても嬉しそうな顔をして口を動かしている。
「わらしちゃん、どうして自分で食べないの?」
「おらとばあちゃんは仲良しだから」
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