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028. 闇払う陽の標
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「トレル…
私とおまえは契約によって結ばれた。
これからは、おまえの望むことはなんでも叶えてあげる。
困ったことがあったら、私をお呼び…」
「お姉ちゃんを…?」
「私の名前は『エルスール』
わかったかい?ちゃんと覚えとくんだよ…」
「『エルスール』…わかった…」
「その前に、おまえのソレを封じておこうね…」
「ソレ…?」
トレルの胸の真ん中に浮かぶ標…
忌まわしき闇を払う陽の標…
「痛いけど、我慢するんだよ…」
私は、標に手を乗せた。
「あぁっ!!」
彼の標の上にあてた私の右手は瞬時に焼け焦げ、ざっくりと肉が割れおびただしい血を流し始めていた。
「ううぅ……」
私は痛みをこらえその手をさらにトレルの胸に押し当てる。
私の額には汗が滲み、噛み締めた唇からも一筋の血が流れていた。
「うっううっ…」
トレルは、息も出来ない様子で真っ青な顔をして身体を痙攣させていた。
「はぁっっ!!」
気合いを込めて、私は右手をさらに強く中へと押し込んだ。
その瞬間、忌まわしき標はトレルの身体の奥底へと封じ込められたのを感じた。
私の血と肉と術によって完全に…
トレルは死んだようにぐったりとしている…
まさか、本当に死んでしまったのか?
彼を抱き起こすと、胸が僅かに上下しているのがわかった。
(良かった…
……よく耐えたね…トレル……)
私は彼の身体を抱き締めた…
私とおまえは契約によって結ばれた。
これからは、おまえの望むことはなんでも叶えてあげる。
困ったことがあったら、私をお呼び…」
「お姉ちゃんを…?」
「私の名前は『エルスール』
わかったかい?ちゃんと覚えとくんだよ…」
「『エルスール』…わかった…」
「その前に、おまえのソレを封じておこうね…」
「ソレ…?」
トレルの胸の真ん中に浮かぶ標…
忌まわしき闇を払う陽の標…
「痛いけど、我慢するんだよ…」
私は、標に手を乗せた。
「あぁっ!!」
彼の標の上にあてた私の右手は瞬時に焼け焦げ、ざっくりと肉が割れおびただしい血を流し始めていた。
「ううぅ……」
私は痛みをこらえその手をさらにトレルの胸に押し当てる。
私の額には汗が滲み、噛み締めた唇からも一筋の血が流れていた。
「うっううっ…」
トレルは、息も出来ない様子で真っ青な顔をして身体を痙攣させていた。
「はぁっっ!!」
気合いを込めて、私は右手をさらに強く中へと押し込んだ。
その瞬間、忌まわしき標はトレルの身体の奥底へと封じ込められたのを感じた。
私の血と肉と術によって完全に…
トレルは死んだようにぐったりとしている…
まさか、本当に死んでしまったのか?
彼を抱き起こすと、胸が僅かに上下しているのがわかった。
(良かった…
……よく耐えたね…トレル……)
私は彼の身体を抱き締めた…
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