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016. 嫉妬
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「あの~…」
町の入口付近で俺は不意に声をかけられた。
振り返るとそこには男が立っていた。
年は俺と同じくらい…いや、少し年上かもしれない。
俺よりも頭1つ分程、背が高い。
それだけじゃなく、やたらと脚が長い。
肩まである金髪は、絹糸のように細くしなやかだ。
そして、その顔といったら、まるでギリシャ神話にでも出て来そうな彫りの深い綺麗な顔をしていた。
透明感のある真っ白な肌…それに深いブルーの瞳の周りを囲む睫毛の長いこと!
これで、白馬にでもまたがっていたら、まさにどこかの国の王子様だ。
「あの…私の顔に何か…?」
「い…いや…なんでもない。
用事はなんだ?」
「実は、私、マザークロスの町を探してるんですが、ご存知ないでしょうか?」
「マザークロス?
奇遇だなぁ…俺もちょうどそこへ行くとこだったんだ。」
「ええっっ!本当ですか?
お願いです!
私を一緒に連れて行って下さい。
あ、申し遅れました。
私はランスロットと言う者です。」
「あ…俺は、ルーク、よろしくな。
でも、マザークロスの町はここからすぐだ。
俺が案内するほどのことはないと思うが…」
「そんなことおっしゃらずに!
よく言うではありませんか!
旅は道連れと…!」
「ま…まぁ、そうだけどさ。」
なんでこいつこんなに一緒に行きたがるんだ!?
「良かった!感謝します!
あ、夕食はもう済まされましたか?
よろしければご一諸にいかがですか?」
「あ…あぁ、実は、俺、金がなくてさ…
今夜は我慢しようと思ってるんだ。」
「何をおっしゃってるんです!
そんなもの、私がご馳走しますよ!
さ、行きましょう!」
「えっ!?本当なのか?」
腹ぺこだった俺にとって、ランスロットのその申し出は幸運そのものだった。
しかし、この男、なぜ、そんなに俺と一緒に旅をしたがるんだ?
まさか、金目当てだとは思えない。
よく見れば奴が身に着けているものはとても上等そうなものばかりだ。
さっきは、奴の顔にばかり気を取られていて気付かなかったが、こいつは見るからに金持ちそうな身なりをしている。
その中でも奴が身に着けている剣はすごい。
その剣の鞘には、赤や黄色や青い宝石がびっしりと埋めこまれていたんだ。
町の入口付近で俺は不意に声をかけられた。
振り返るとそこには男が立っていた。
年は俺と同じくらい…いや、少し年上かもしれない。
俺よりも頭1つ分程、背が高い。
それだけじゃなく、やたらと脚が長い。
肩まである金髪は、絹糸のように細くしなやかだ。
そして、その顔といったら、まるでギリシャ神話にでも出て来そうな彫りの深い綺麗な顔をしていた。
透明感のある真っ白な肌…それに深いブルーの瞳の周りを囲む睫毛の長いこと!
これで、白馬にでもまたがっていたら、まさにどこかの国の王子様だ。
「あの…私の顔に何か…?」
「い…いや…なんでもない。
用事はなんだ?」
「実は、私、マザークロスの町を探してるんですが、ご存知ないでしょうか?」
「マザークロス?
奇遇だなぁ…俺もちょうどそこへ行くとこだったんだ。」
「ええっっ!本当ですか?
お願いです!
私を一緒に連れて行って下さい。
あ、申し遅れました。
私はランスロットと言う者です。」
「あ…俺は、ルーク、よろしくな。
でも、マザークロスの町はここからすぐだ。
俺が案内するほどのことはないと思うが…」
「そんなことおっしゃらずに!
よく言うではありませんか!
旅は道連れと…!」
「ま…まぁ、そうだけどさ。」
なんでこいつこんなに一緒に行きたがるんだ!?
「良かった!感謝します!
あ、夕食はもう済まされましたか?
よろしければご一諸にいかがですか?」
「あ…あぁ、実は、俺、金がなくてさ…
今夜は我慢しようと思ってるんだ。」
「何をおっしゃってるんです!
そんなもの、私がご馳走しますよ!
さ、行きましょう!」
「えっ!?本当なのか?」
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しかし、この男、なぜ、そんなに俺と一緒に旅をしたがるんだ?
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さっきは、奴の顔にばかり気を取られていて気付かなかったが、こいつは見るからに金持ちそうな身なりをしている。
その中でも奴が身に着けている剣はすごい。
その剣の鞘には、赤や黄色や青い宝石がびっしりと埋めこまれていたんだ。
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