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015. ヒーロー養成ギプス
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「リンダ、最近やせたんじゃない?」
「えっ?本当?」
「ウェストがくびれてきたよ。
ねぇ、どんなダイエットやってるの?
私にも教えてよ!」
「ダイエットって…ちょっと運動をやってるだけよ。」
「本当に…?
あなた、最近、肌も綺麗になったんじゃない?
そばかすが薄くなったみたい…」
「本当?!」
クラスメイトにそう言われ、手鏡に映る自分の顔をじっくりと見てみると、確かに気になっていたそばかすが少し薄くなっている。
(本当だ!そばかすが薄くなってる!
でも、なんで?)
それが、最近の健全な食生活のせいだとはリンダはまだ気付いてはいなかった。
リンダの変化は外見だけではなかった。
最初は3回しか出来なかった腕立て伏せも、最近では何十回も出来るようになっていた。
夜更かしの習慣もなくなり、早寝早起きが身に付いたおかげで体調もとても良いものになっていた。
小説を書いたり絵を描いたり、なによりフィリップとの恋物語の妄想をしたいとは思うのだが、決まった時間になると自然に眠くなってしまう。
(フィリップ…ごめん…
今日も無理みたい…)
*
やがて、月日は流れ、あの日から2ヶ月が経った…
(今日でやっと終わりね!
今夜からはまたフィリップにも会えるのね…!)
リンダは、ソファに腰掛けじっと目を閉じ、愛しいフィリップのことを考えた。
「リンダ、久しぶりだね。
ずっと会えなかったから、寂しくて死にそうだったんだよ!」
「ごめんなさい、フィリップ…実は…
きゃっ…!」
リンダの身体からヒーロー養成ギプスがむくむくと盛り上がり、その姿を見せた。
リンダは、すぐさま養成ギプスの金具をはずした。
「あぁ~!すっきりした~!!」
二ヶ月ぶりに感じる爽快感に、リンダは心の底からの伸びをした。
ふと見ると、最終日のグラフは99%を示していた。
「やぁ、ひさしぶり!
あ…!!
ど、どうなってるんだ?!
フィリップは全然変わってないじゃないか!
それに…リンダ…君…もしかしてどこか整形した…?」
「失礼なこと言わないで!
私はどこも整形なんてしてないわ。
それから、フィリップはどうも筋肉がつきにくい体質みたいだわ。
彼も一生懸命頑張ったんだけど、この通り、筋肉はつかなかったわ。」
「本当に頑張ったの?
グラフを見せておくれよ!」
リンダは、ウサギにグラフを差し出した。
「……う~ん…
確かに毎日ちゃんとやってたんだね…
平均値が71%か…」
「だ、だって、彼は芸術家タイプなんですもの。
71%だって彼にしては一生懸命だったのよ。」
「…まぁ、そうだろうね…
しかし、71%でもこんなに成果が出ないんじゃ、残念ながら彼はヒーローキャラには不適合だな…」
「えっ?本当?」
「ウェストがくびれてきたよ。
ねぇ、どんなダイエットやってるの?
私にも教えてよ!」
「ダイエットって…ちょっと運動をやってるだけよ。」
「本当に…?
あなた、最近、肌も綺麗になったんじゃない?
そばかすが薄くなったみたい…」
「本当?!」
クラスメイトにそう言われ、手鏡に映る自分の顔をじっくりと見てみると、確かに気になっていたそばかすが少し薄くなっている。
(本当だ!そばかすが薄くなってる!
でも、なんで?)
それが、最近の健全な食生活のせいだとはリンダはまだ気付いてはいなかった。
リンダの変化は外見だけではなかった。
最初は3回しか出来なかった腕立て伏せも、最近では何十回も出来るようになっていた。
夜更かしの習慣もなくなり、早寝早起きが身に付いたおかげで体調もとても良いものになっていた。
小説を書いたり絵を描いたり、なによりフィリップとの恋物語の妄想をしたいとは思うのだが、決まった時間になると自然に眠くなってしまう。
(フィリップ…ごめん…
今日も無理みたい…)
*
やがて、月日は流れ、あの日から2ヶ月が経った…
(今日でやっと終わりね!
今夜からはまたフィリップにも会えるのね…!)
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「リンダ、久しぶりだね。
ずっと会えなかったから、寂しくて死にそうだったんだよ!」
「ごめんなさい、フィリップ…実は…
きゃっ…!」
リンダの身体からヒーロー養成ギプスがむくむくと盛り上がり、その姿を見せた。
リンダは、すぐさま養成ギプスの金具をはずした。
「あぁ~!すっきりした~!!」
二ヶ月ぶりに感じる爽快感に、リンダは心の底からの伸びをした。
ふと見ると、最終日のグラフは99%を示していた。
「やぁ、ひさしぶり!
あ…!!
ど、どうなってるんだ?!
フィリップは全然変わってないじゃないか!
それに…リンダ…君…もしかしてどこか整形した…?」
「失礼なこと言わないで!
私はどこも整形なんてしてないわ。
それから、フィリップはどうも筋肉がつきにくい体質みたいだわ。
彼も一生懸命頑張ったんだけど、この通り、筋肉はつかなかったわ。」
「本当に頑張ったの?
グラフを見せておくれよ!」
リンダは、ウサギにグラフを差し出した。
「……う~ん…
確かに毎日ちゃんとやってたんだね…
平均値が71%か…」
「だ、だって、彼は芸術家タイプなんですもの。
71%だって彼にしては一生懸命だったのよ。」
「…まぁ、そうだろうね…
しかし、71%でもこんなに成果が出ないんじゃ、残念ながら彼はヒーローキャラには不適合だな…」
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