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001. 砂の城
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「なんだよ、これ…」
なんと、その部屋は迷路になってたんだ。
最後の最後でこんなものがあろうとは…
しかも、最上部は窓が少なく月明かりもあまり差しこまないため、薄暗くなおさらわかりにくい。
(畜生~!小人の奴~!)
俺は心の中で小人への怒りを募らせながら、迷路の中をさ迷った。
よくもまぁこんないやらしい迷路を作ったもんだ。
俺は方向音痴って程じゃないけど、ぐるぐる回っているうちに扉の場所さえわからなくなった。
どうしよう…!?
扉を離れてからいつの間にかあたりの暗さは増していた。
きっと、部屋の真ん中あたりに来てるのだと思ったが、それを証明することは出来ない。
下から俺の名を呼ぶランスロットの声が聞こえた。
「大丈夫だ~!」
俺は声を張り上げ強がったが、小さくなってる俺の声は当然小さくなってるだろうから、下まで届いたかどうかはわからない。
奴が心配している所をみると、もしかしたら俺が思ってるよりも時間が経ってるのかもしれない。
早くしないと…!
焦りのせいか、異常な汗が手の平から吹き出ていた。
「あ……」
不意に壁がなくなり、俺は身体のバランスを崩しながら拓けた場所に躍り出た。
部屋の明るさも少し増していた。
その場所の中央には台があり、その上に宝箱があった。
やった!きっとこの中に鍵があるんだ!
俺は、震える手で、半円形の蓋を押し開けた。
その中に入っていたのは、意外にも銀色の笛だった。
宝箱の中を手で探ったが、それ以外にはなにもない。
なぜ鍵ではなく笛なのか…
考える俺の耳に、ランスロットの声が届いた。
さっきよりもさらに焦った声だ。
「ルークさん、大丈夫ですかーーー!もうじき夜が明けますよーーーー!!」
夜が明ける…?
もうそんな時間なのか?
こんな所で夜が明けたら…俺の身体が元通りになったら…この部屋は崩れ、俺もランスロットも砂に埋もれて死んでしまう!
今の俺の顔は、きっと真っ青になってると思う。
とにかくなにがなんでも早く外へ出なくては…!
俺は、再び迷路に戻った。
何度も壁にぶつかりながらも、俺は迷路の中をがむしゃらに走り続けた。
「ルークさぁぁぁーーーん!!」
ランスロットの声はさらに悲痛なものになっていた。
なんと、その部屋は迷路になってたんだ。
最後の最後でこんなものがあろうとは…
しかも、最上部は窓が少なく月明かりもあまり差しこまないため、薄暗くなおさらわかりにくい。
(畜生~!小人の奴~!)
俺は心の中で小人への怒りを募らせながら、迷路の中をさ迷った。
よくもまぁこんないやらしい迷路を作ったもんだ。
俺は方向音痴って程じゃないけど、ぐるぐる回っているうちに扉の場所さえわからなくなった。
どうしよう…!?
扉を離れてからいつの間にかあたりの暗さは増していた。
きっと、部屋の真ん中あたりに来てるのだと思ったが、それを証明することは出来ない。
下から俺の名を呼ぶランスロットの声が聞こえた。
「大丈夫だ~!」
俺は声を張り上げ強がったが、小さくなってる俺の声は当然小さくなってるだろうから、下まで届いたかどうかはわからない。
奴が心配している所をみると、もしかしたら俺が思ってるよりも時間が経ってるのかもしれない。
早くしないと…!
焦りのせいか、異常な汗が手の平から吹き出ていた。
「あ……」
不意に壁がなくなり、俺は身体のバランスを崩しながら拓けた場所に躍り出た。
部屋の明るさも少し増していた。
その場所の中央には台があり、その上に宝箱があった。
やった!きっとこの中に鍵があるんだ!
俺は、震える手で、半円形の蓋を押し開けた。
その中に入っていたのは、意外にも銀色の笛だった。
宝箱の中を手で探ったが、それ以外にはなにもない。
なぜ鍵ではなく笛なのか…
考える俺の耳に、ランスロットの声が届いた。
さっきよりもさらに焦った声だ。
「ルークさん、大丈夫ですかーーー!もうじき夜が明けますよーーーー!!」
夜が明ける…?
もうそんな時間なのか?
こんな所で夜が明けたら…俺の身体が元通りになったら…この部屋は崩れ、俺もランスロットも砂に埋もれて死んでしまう!
今の俺の顔は、きっと真っ青になってると思う。
とにかくなにがなんでも早く外へ出なくては…!
俺は、再び迷路に戻った。
何度も壁にぶつかりながらも、俺は迷路の中をがむしゃらに走り続けた。
「ルークさぁぁぁーーーん!!」
ランスロットの声はさらに悲痛なものになっていた。
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