7 / 8
あれから…
7
しおりを挟む
*
(……ん?ここは?)
しばらくしてミカエルが目を覚ますと、ガーラとシーサーはベッドでぐっすりと眠っていた。
(チャ~ンス!)
ミカエルはこっそりと部屋を抜け出し町へと繰り出した。
*
(わぁ…この国には美人が多いな。
背が高くてモデルみたいなかわい子ちゃんがたくさん歩いてるぞ!)
ミカエルの胸は高鳴った。
自国では忘れかけていた女好きの血が騒ぎ出す…
「へい、そこのお嬢さん!」
「まぁ!これはノルディーナの王子様!」
「え?!……もしかして、俺のこと知ってるの?」
「ええ…あなたはとても有名ですから……」
女性達は肩を震わせくすくすと笑う。
(ま、まさか!)
女性達の様子に、嫌な予感を感じたミカエルは、あたりを見まわし、目に付いた近くの本屋へ飛び込んだ。
手に取った週刊誌には、ミカエル一族の特集が組まれており、ノルディーナではモザイクをかけて掲載していたガーラと子供の写真がそのまんまはっきりと写しだされていた。
しかも、本国ではミカエルが「マニアック王子」「変態王子」と呼ばれていることまでもがそこにはしっかりと書かれていたのだ。
(ちくしょう!どこのどいつだ!こんな記事載せやがったのは!
国に帰ったら絶対に訴えてやる!!)
他にも載っていないかと手当たり次第に雑誌を探すうちに、ミカエルはやたらとカパエルの記事が載っている雑誌が多いことに気が付いた。
(なんだ、これ?
えーーーっっ!
カパエルが「抱かれたい男No.1」だとーーー!
こっちは、「センスの良い男No.1」…こっちは、「理想の王子様No.1」だと…
う、嘘だろう…!?)
どの雑誌もカパエルを褒め称えるものばかりだった。
「げっっ!な、な、なんじゃ、こりゃあ!」
ミカエルが発見したのは、カパエルの写真集だった。
ぱらぱらとページをめくると、木の枝の間から顔を出して微笑むショットやベッドですやすやと眠るショット、そして、なんだかよくわからないポーズをキメたカパエルの特大ポスターの付録が付いていた。
(な、な、なんで、こんな写真集が今月の売上げNo.1なんだ!?)
(……ん?ここは?)
しばらくしてミカエルが目を覚ますと、ガーラとシーサーはベッドでぐっすりと眠っていた。
(チャ~ンス!)
ミカエルはこっそりと部屋を抜け出し町へと繰り出した。
*
(わぁ…この国には美人が多いな。
背が高くてモデルみたいなかわい子ちゃんがたくさん歩いてるぞ!)
ミカエルの胸は高鳴った。
自国では忘れかけていた女好きの血が騒ぎ出す…
「へい、そこのお嬢さん!」
「まぁ!これはノルディーナの王子様!」
「え?!……もしかして、俺のこと知ってるの?」
「ええ…あなたはとても有名ですから……」
女性達は肩を震わせくすくすと笑う。
(ま、まさか!)
女性達の様子に、嫌な予感を感じたミカエルは、あたりを見まわし、目に付いた近くの本屋へ飛び込んだ。
手に取った週刊誌には、ミカエル一族の特集が組まれており、ノルディーナではモザイクをかけて掲載していたガーラと子供の写真がそのまんまはっきりと写しだされていた。
しかも、本国ではミカエルが「マニアック王子」「変態王子」と呼ばれていることまでもがそこにはしっかりと書かれていたのだ。
(ちくしょう!どこのどいつだ!こんな記事載せやがったのは!
国に帰ったら絶対に訴えてやる!!)
他にも載っていないかと手当たり次第に雑誌を探すうちに、ミカエルはやたらとカパエルの記事が載っている雑誌が多いことに気が付いた。
(なんだ、これ?
えーーーっっ!
カパエルが「抱かれたい男No.1」だとーーー!
こっちは、「センスの良い男No.1」…こっちは、「理想の王子様No.1」だと…
う、嘘だろう…!?)
どの雑誌もカパエルを褒め称えるものばかりだった。
「げっっ!な、な、なんじゃ、こりゃあ!」
ミカエルが発見したのは、カパエルの写真集だった。
ぱらぱらとページをめくると、木の枝の間から顔を出して微笑むショットやベッドですやすやと眠るショット、そして、なんだかよくわからないポーズをキメたカパエルの特大ポスターの付録が付いていた。
(な、な、なんで、こんな写真集が今月の売上げNo.1なんだ!?)
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
魔女の弾く鎮魂曲
結城芙由奈
ファンタジー
【魔女フィーネが姿を消して300年…その名は今も語り継がれる】
かつて親族と愛する婚約者に裏切られ、恐ろしい魔女と化したフィーネ。彼女はこの上ないほどの残虐非道な方法で城中の人間を殺害し…城を燃やし、その痕跡は何も残されてはいない。しかし今尚、血に塗れたアドラー城跡地は呪われた場所として人々に恐れられ、300年を隔てた今も…語り継がれている―。
『闇に捕らわれたアドラーの魔女』の続編です
※他サイトでも投稿中
※10話以内の短編です
貧乏男爵家の末っ子が眠り姫になるまでとその後
空月
恋愛
貧乏男爵家の末っ子・アルティアの婚約者は、何故か公爵家嫡男で非の打ち所のない男・キースである。
魔術学院の二年生に進学して少し経った頃、「君と俺とでは釣り合わないと思わないか」と言われる。
そのときは曖昧な笑みで流したアルティアだったが、その数日後、倒れて眠ったままの状態になってしまう。
すると、キースの態度が豹変して……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる