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side マグダナ

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「王妃様、本当にようございましたね。
おめでとうございます。」

ヒルダの言葉に、私はなんと返せば良いのかわからなかった。



 「ヒルダ…本当にこれで良かったのだろうか?」

 「もちろんです。
こうなることが、運命だったのです。」



 私は、この国を滅ぼそうと思っていたのに、まさかあの者がそれを救うことになろうとは…
何と皮肉なことだろう…



今でも、私には信じられないような気がする。



 先日、ヒルダがここで話したこと…
それは、とても衝撃的な話だった。



 *



 「マグダナ様、王子様が生きてらっしゃいます。」

 「王子?どこの王子だ?」

 「マグダナ様がお産みになられたあの王子様でございます。」



その言葉を聞いた瞬間、私は20数年前のある事実を思い出した。
 背筋に冷たい汗が走った。



 私はある時、体調が悪いので静養に行くと言い、ヴァリアンの別荘に戻った。
それがただの体調不良ではないことは、私にはわかっていた。



 当時から、私は子の出来ない薬を飲んでいたにも関わらず、子が宿ってしまったのだ。
 私は何とかその子が流れるようにとあれこれ手を尽くしたが、その子はとてもしぶとかった。



 父親は、国王だと思った。
 実は、その当時、私はシルヴェールと会う機会があり、間違いを犯した。
しかし、それはたった一度のこと。
 彼の子である道理がない。
いや、たとえそうであろうと、そんなことは関係がない。
 私は、決して子を産んではいけないのだから。



 私が産んだ子供は王子だった。
リゴレットを滅ぼそうと思っていたのに、王子を産んでしまった…
私はそんな自分自身に激しい憎しみを募らせた。
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