232 / 258
side ヒルダ
4
しおりを挟む
「馬鹿な!そんなこと、ありえない!」
「いいえ…真実です。
それに、わしは見たのです。」
次の言葉を聞かれた王妃様は、突如、涙を流された。
堰を切ったかのような激しい涙を…
「そんなことが……
信じられぬ…まさか、そんなことが…」
マグダナ様は、酷く動揺されていた。
体を震わせ、頭を振り…
止まらない涙を流され続けていた。
「マグダナ様、これからのことはわしにお任せ下さい。
すべて良き方向へ進むように取り計らいます。
いえ…おそらく、運命が進むべき方向へ進ませてくれると思います。」
「……ヒルダ、その前にもうひとつ、確かめてほしいことがある。」
「はい、なんなりとお言い付け下さい。」
マグダナ様は、わしにそのことを話された。
わしも知っている話だった。
「はい、わかりました。
ところで、シャルア王女にお会い出来ますか?」
「シャルアに…何用だ?」
「はい、それは……」
「わかった。」
マグダナ様は涙を拭い去ると、シャルア様を部屋に呼んで下さった。
「いいえ…真実です。
それに、わしは見たのです。」
次の言葉を聞かれた王妃様は、突如、涙を流された。
堰を切ったかのような激しい涙を…
「そんなことが……
信じられぬ…まさか、そんなことが…」
マグダナ様は、酷く動揺されていた。
体を震わせ、頭を振り…
止まらない涙を流され続けていた。
「マグダナ様、これからのことはわしにお任せ下さい。
すべて良き方向へ進むように取り計らいます。
いえ…おそらく、運命が進むべき方向へ進ませてくれると思います。」
「……ヒルダ、その前にもうひとつ、確かめてほしいことがある。」
「はい、なんなりとお言い付け下さい。」
マグダナ様は、わしにそのことを話された。
わしも知っている話だった。
「はい、わかりました。
ところで、シャルア王女にお会い出来ますか?」
「シャルアに…何用だ?」
「はい、それは……」
「わかった。」
マグダナ様は涙を拭い去ると、シャルア様を部屋に呼んで下さった。
0
お気に入りに追加
115
あなたにおすすめの小説
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
兄を溺愛する母に捨てられたので私は家族を捨てる事にします!
ユウ
恋愛
幼い頃から兄を溺愛する母。
自由奔放で独身貴族を貫いていた兄がようやく結婚を決めた。
しかし、兄の結婚で全てが崩壊する事になった。
「今すぐこの邸から出て行ってくれる?遺産相続も放棄して」
「は?」
母の我儘に振り回され同居し世話をして来たのに理不尽な理由で邸から追い出されることになったマリーは自分勝手な母に愛想が尽きた。
「もう縁を切ろう」
「マリー」
家族は夫だけだと思い領地を離れることにしたそんな中。
義母から同居を願い出られることになり、マリー達は義母の元に身を寄せることになった。
対するマリーの母は念願の新生活と思いきや、思ったように進まず新たな嫁はびっくり箱のような人物で生活にも支障が起きた事でマリーを呼び戻そうとするも。
「無理ですわ。王都から領地まで遠すぎます」
都合の良い時だけ利用する母に愛情はない。
「お兄様にお任せします」
実母よりも大事にしてくれる義母と夫を優先しすることにしたのだった。
【完結】殿下、自由にさせていただきます。
なか
恋愛
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」
その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。
アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。
髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。
見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。
私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。
初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?
恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。
しかし、正騎士団は女人禁制。
故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。
晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。
身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。
そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。
これは、私の初恋が終わり。
僕として新たな人生を歩みだした話。
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
そう言うと思ってた
mios
恋愛
公爵令息のアランは馬鹿ではない。ちゃんとわかっていた。自分が夢中になっているアナスタシアが自分をそれほど好きでないことも、自分の婚約者であるカリナが自分を愛していることも。
※いつものように視点がバラバラします。
【完結】美しい人。
❄️冬は つとめて
恋愛
「あなたが、ウイリアム兄様の婚約者? 」
「わたくし、カミーユと言いますの。ねえ、あなたがウイリアム兄様の婚約者で、間違いないかしら。」
「ねえ、返事は。」
「はい。私、ウイリアム様と婚約しています ナンシー。ナンシー・ヘルシンキ伯爵令嬢です。」
彼女の前に現れたのは、とても美しい人でした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる