上 下
39 / 41
100%ジュース(みずがめ座)

しおりを挟む




「公平、早く!
始まっちゃうよ!」

「遅れてごめんね!」



僕は、映画館の前で待つナルミ…園田ナルミに手を振った。



あの話を聞いてから、僕は、園田のことが余計に気になるようになっていった。
彼女の怪力を怖いと思う反面、憧れのようにも思えた。
なんせ、僕は子供の頃から何に置いても人並みで…特に自慢出来るようなものが何ひとつなかったからかもしれない。
クリスマスも近付いたある日、僕は勇気を振り絞って彼女に告白した。
 彼女は、僕が知らないと思ってか、自分の強さのことを話してくれた。
その潔さに僕はますますひかれ、そのことはすでに知っていたことも、どこか怖いと思ってる気持ちも、でもかっこいいと思ってる気持ちも、その全てを洗いざらいぶちまけた。
彼女は僕の率直さに好感を持ってくれ、そのうち僕達はなんとなくつきあうようになった。



もちろん、100%ジュースも作ってくれた。
果物が彼女の手の平の中でジュースにされていく様は圧巻だ!
僕にはオレンジでさえあんなには絞れない。



手を繋ぐ時、時々痛い想いをすることはあるけれど、そんなことはたいしたことじゃない。
ナルミと一緒にいる時間はそれほど楽しい時間なのだから…
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

隣の人妻としているいけないこと

ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。 そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。 しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。 彼女の夫がしかけたものと思われ…

ラッキーアイテムお題短編集7

ルカ(聖夜月ルカ)
ファンタジー
オール1ページの超短編集です。

【完結】亡き冷遇妃がのこしたもの〜王の後悔〜

なか
恋愛
「セレリナ妃が、自死されました」  静寂をかき消す、衛兵の報告。  瞬間、周囲の視線がたった一人に注がれる。  コリウス王国の国王––レオン・コリウス。  彼は正妃セレリナの死を告げる報告に、ただ一言呟く。 「構わん」……と。  周囲から突き刺さるような睨みを受けても、彼は気にしない。  これは……彼が望んだ結末であるからだ。  しかし彼は知らない。  この日を境にセレリナが残したものを知り、後悔に苛まれていくことを。  王妃セレリナ。  彼女に消えて欲しかったのは……  いったい誰か?    ◇◇◇  序盤はシリアスです。  楽しんでいただけるとうれしいです。    

【完結】お父様の再婚相手は美人様

すみ 小桜(sumitan)
恋愛
 シャルルの父親が子連れと再婚した!  二人は美人親子で、当主であるシャルルをあざ笑う。  でもこの国では、美人だけではどうにもなりませんよ。

君の浮気にはエロいお仕置きで済ませてあげるよ

サドラ
恋愛
浮気された主人公。主人公の彼女は学校の先輩と浮気したのだ。許せない主人公は、彼女にお仕置きすることを思いつく。

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

いや、あんたらアホでしょ

青太郎
恋愛
約束は3年。 3年経ったら離縁する手筈だったのに… 彼らはそれを忘れてしまったのだろうか。 全7話程の短編です。

初めてなら、本気で喘がせてあげる

ヘロディア
恋愛
美しい彼女の初めてを奪うことになった主人公。 初めての体験に喘いでいく彼女をみて興奮が抑えられず…

処理中です...