120 / 129
120
しおりを挟む
*
(……あれ?)
お風呂からあがったら、樹生さんの姿がなかった。
どこに行ったんだろう?
会社から呼び出しでもあったのかな?
そう思ってスマホを見てみたけど、何の連絡も入ってなかった。
今日は、ちょっと心細いから、樹生さんにはいてほしかったけど、無理は言えないよね…
早く寝るしかないかな…
そんなことを思ってる時、玄関の方で物音がして…
「もうあがってたの。」
樹生さんだった。
「はい。何か急用でも?」
「さ、脱いで。」
「え?」
脱いでって、まさかここで?
しかも、こんな急に!?
恥ずかしさに顔が熱くなる。
私が戸惑ってたせいか、樹生さんはポケットから小さなものを取り出した。
「薬、買って来た。」
「薬?」
「やけどの薬…だから早く脱いで。」
「あ……」
樹生さん、わざわざ薬を買いに行ってくれたんだ。
お馬鹿な勘違いに照れながら、私はボタンをはずし、パジャマをずらして肩を出した。
「お風呂に入って痛まなかった?」
「あぁ、はい、少しだけ…」
「大丈夫かな?本当に病院に行かなくて、痕が残ったりしないかな?」
「大丈夫ですよ。そんなにたいしたもんじゃありませんから…」
自分でやるって言ったのに、樹生さんは赤くなったところに薬を塗りこんでくれた。
なんだか申し訳ないやら嬉しいやら。
樹生さん…本当に優しいよね。
(……あれ?)
お風呂からあがったら、樹生さんの姿がなかった。
どこに行ったんだろう?
会社から呼び出しでもあったのかな?
そう思ってスマホを見てみたけど、何の連絡も入ってなかった。
今日は、ちょっと心細いから、樹生さんにはいてほしかったけど、無理は言えないよね…
早く寝るしかないかな…
そんなことを思ってる時、玄関の方で物音がして…
「もうあがってたの。」
樹生さんだった。
「はい。何か急用でも?」
「さ、脱いで。」
「え?」
脱いでって、まさかここで?
しかも、こんな急に!?
恥ずかしさに顔が熱くなる。
私が戸惑ってたせいか、樹生さんはポケットから小さなものを取り出した。
「薬、買って来た。」
「薬?」
「やけどの薬…だから早く脱いで。」
「あ……」
樹生さん、わざわざ薬を買いに行ってくれたんだ。
お馬鹿な勘違いに照れながら、私はボタンをはずし、パジャマをずらして肩を出した。
「お風呂に入って痛まなかった?」
「あぁ、はい、少しだけ…」
「大丈夫かな?本当に病院に行かなくて、痕が残ったりしないかな?」
「大丈夫ですよ。そんなにたいしたもんじゃありませんから…」
自分でやるって言ったのに、樹生さんは赤くなったところに薬を塗りこんでくれた。
なんだか申し訳ないやら嬉しいやら。
樹生さん…本当に優しいよね。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】お飾りの妻からの挑戦状
おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。
「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」
しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ……
◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています
◇全18話で完結予定
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。

五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる