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そこには、体格の良い二人の男が立っていた。



 「え?お、俺に何か用か?」

 俺は、出来る限りの愛想を振りまきながら、問い返した。



 「……もう一度訊くぞ。
ここで何をしている!?」

 「な、何って、俺はただ風に当たってだな…」

 「風にあたるだと?
 俺たちは見てたんだぞ。
おまえ、さっきからずっとシュミットさんのお屋敷をみつめてたな。」

 「正直に言え!おまえだろう!
 味を占めてまた来やがったんだな。」

 二人の男たちが、矢継ぎ早に俺を責め立てる。



 「何のことだよ。
 俺は……」

 「来い!使用人に訊けば、すぐにわかる!」

 男たちは、俺を両側からがっしりと掴んだ。



 「や、やめろよ!」

 俺は抵抗したが、ふたりの力は牛のように強く、なす術がないままに、俺はシュミットさんの屋敷に連れて行かれた。
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